2010 Fiscal Year Annual Research Report
人工関節周囲骨融解、骨吸収に関与するNFATについての研究
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21791384
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
山中 康裕 旭川医科大学, 医学部, 特任助教 (60436003)
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Keywords | シグナル伝達 / 人工関節 / Osteolysis / 人工関節摩耗粉 / 破骨細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は人工関節摩耗粉の刺激によってマクロファージから破骨細胞への分化が促進されるメカニズムについて、NFATとの関連を中心にそのkey mediatorとなるタンパク質、転写因子をヒトのマクロファージ及びin vivoモデルにおいて分子生物学的手法を用いて解明し、臨床応用へ進めることである。 1.人工股関節置換手術患者からヒト骨髄の採取、培養。人工関節摩耗粉刺激下でNFAT阻害剤(シクロスポリンA、VIVITなど)使用による細胞内シグナル伝達、破骨細胞分化抑制 ~人工関節置換術、及び再置換術手術患者の骨髄を採取し、マクロファージを培養して破骨細胞へ分化させる。人工関節摩耗粉はPMMA,Ti,ポリエチレンを用いて、細胞を刺激する。Osteoclst Assayで人工関節摩耗粉にて刺激した群とさらにNFAT阻害剤を加えた群でも同様の実験を行い、阻害剤の効果を比較検討した。 2.マウス頭蓋骨モデルの作製 人工関節周囲摩耗粉刺激下で各阻害剤を投与し、投与時期、回数、投与方法(全身、局所投与)の違いによる効果の評価 ~Wild Typeマウス頭蓋骨に人工関節摩耗粉を麻酔下に頭蓋骨に負荷すると、破骨細胞分化及び頭蓋冠周囲に骨融解が見られる。さらに各阻害剤を局所投与、全身投与し破骨細胞分化、頭蓋冠周囲骨融解の抑制効果を検討する。頭蓋冠の破骨細胞数、及び骨面積測定のソフトウェア(NIHイメージ)にて骨溶解部の面積を計測、評価した。 以上の実験結果を国内、海外学会に発表した(第25日本整形外科学会基礎学術集会で優秀ポスター賞)。海外雑誌に論文投稿中である。
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Research Products
(3 results)