2010 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄損傷後の脊髄軸索再生/保護へ向けた包括的ストラテジー
Project/Area Number |
21791425
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Research Institution | Clinical research Center, National Hospital Organization Murayama Medical Center |
Principal Investigator |
金子 慎二郎 独立行政法人国立病院機構村山医療センター(臨床研究センター), 整形外科, 医長 (10327554)
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Keywords | 脊髄損傷 / 軸索再生 / drug delivery system / リハビリテーション |
Research Abstract |
C57/BL6マウスを使用し、ロッド製剤投与群(SM群)と、controlロッド投与群に関して、以下の実験を行った。Th10を椎弓切除し、IH impactorを用いて60kDの設定でSCI contusion modelを作製した。L1を椎弓切除し、硬膜に針先で穴を開けた後、4mm長のロッド製剤を硬膜下に長軸方向に(尾側から頭側方向へ)挿入し、損傷部の尾側に留置した。運動機能評価は6週間行った。 運動機能のscoring(BBB scoring)では損傷後4週目以降よりSM群でややスコアが高い傾向にあったものの、統計学上、有意な差ではなかった。 また我々は、Semaphorin3A阻害剤を(別の新たなdrug delivery systemとして)シリコンシート(徐放化製剤)を用いてラット脊髄total transectionモデルに投与した際に、有意な軸索再生の促進と運動機能の改善の促進が認められる事を別の実験系で見出した。 さらに本法によるSemaphorin3A阻害剤投与に適切なリハビリテーションを併用する事で、運動機能の改善の更なる促進効果が認められる事も見出した。組織学的解析から、この相乗効果の背景には、Semaphorin3A阻害剤投与によって軸索再生が促進され、さらにリハビリテーションの施行によって再生軸索がrewireされる(適切にtargetingされる)事が関与している可能性が高い事が判明した。
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Research Products
(11 results)