2009 Fiscal Year Annual Research Report
神経因性疼痛におけるモルヒネ抵抗性形成の分子機序の検討
Project/Area Number |
21791436
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
土橋 玉枝 Chiba University, 医学部附属病院, 医員 (10375694)
|
Keywords | ストレス / 蛋白 / 脳・神経 |
Research Abstract |
小胞体ストレス反応とmuオピオイド受容体の細胞内情報伝達系との関連をin vivoで検討するために、野生型マウスおよび変異Bipマウスを用いて神経因性疼痛モデルを作成し、モルヒネ抵抗性を検討した。これらのマウスは少なくとも生後6ヶ月程度までは表面的には異常は認あられていない。モルヒネの鎮痛効果は熱刺激を加えるホットプレートテストとプランターテストで評価した。ホットプレートテストの結果はマウス間での比較のため、反応時間は%MPE(% maximum possible effect=(測定値-基準値)/(最大値-基準値)×100)として算出し、モルヒネに対する時間反応曲線を得た。またプランターテストでは患側と健側の比較を行った。テスト後にマウスの脳、脊髄を摘出し、組織学的に、また、生化学的に、GSK3βなどの細胞内情報伝達分子やBipなどの分子シャペロンの発現を調べ、モルヒネの鎮痛効果との相関を検討した。また臨床的に投与可能な薬剤として、内因性の胆汁酸の成分である、taurine-conjugated ursod eoxycholic acid(TUDCA)をモルヒネと併用投与して、野生型神経因性疼痛モデルマウスにおけるモルヒネ抵抗性が抑制されるかどうかを検討を行った。TUDCAはシャペロンとして機能し小胞体ストレス反応を抑制すると考えられるが、詳しい機序は引き続き検討を行う予定である。また、GSK3β阻害活性を持つバルプロ酸をモルヒネと併用投与して同様の検討を行っている。
|
Research Products
(3 results)