2009 Fiscal Year Annual Research Report
腎虚血再潅流障害に対するHIF-1αの腎尿細管再生メカニズムの解明
Project/Area Number |
21791506
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山口 邦久 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90464346)
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Keywords | HIF-1α / IRI / 再生 |
Research Abstract |
HIF-1α kd、WILD type(C57 BL/6)、雄性8~12週齢miceを使用し、腎虚血再灌流(IRI)モデルを作成した。IRIモデルは、左腎動静脈をクランプし血流を遮断。左腎を45分間阻血後、クランプを解除し血流再開した。右腎は左腎の血流遮断直前に摘出した。腎虚血前と腎虚血後24時間、48時間、72時間の血液サンプル、左腎を採取し、BUN、Creの測定と腎組織のHE染色、腎発生や腎再生、腎前駆細胞のマーカーとされるPax-2、CD133の免疫組織染色を行った。HIF-1α kd miceでは、WILD type miceと比較してBUNが高値に推移、腎組織における尿細管壊死の所見が高度、虚血-再灌流後24h以降も腎機能の増悪、腎機能回復が遅延していた。一方WILD type miceでは、虚血-再灌流後24hより細胞増殖の指標であるKi-67(+)細胞が、HIF-1α kd miceと比較して有意に増加しており、腎発生や腎再生時に発現するとされるPax-2(+)細胞も同様に増加していることが免疫染色で確認できた。腎前駆細胞マーカーとされるCD133(+)細胞は確認できなかった。現在上記の結果とHIF-1αの関連性、またそのメカニズムを追究するため、採取した腎サンプルよりtotal RNAを採取し、DNAマイクロアレイを行い、発現遺伝子の相違を解析中である。
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