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2010 Fiscal Year Annual Research Report

ESCRT小胞輸送系による頭頸部癌悪性化制御の解析

Research Project

Project/Area Number 21791589
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

加藤 健吾  東北大学, 病院, 助教 (40455788)

KeywordsESCRT / 小胞輸送 / 頭頸部癌
Research Abstract

頭頸部癌は咽頭・喉頭等に発生し、生命予後とQOLの観点から克服が急務である。頭頸部癌の浸潤・転移には上皮-間葉転換(EMT)という過程が必須である。EMTでは癌細胞表面分子の変化が起こるが、この過程は細胞内輸送系によって制御されている可能性が高い。そこで本研究では細胞内小胞輸送系、特にHrsやVps4等から構成されるESCRT系を介した悪性形質制御を解析した。
1.誘導性癌細胞を用いたin vitro悪性化解析
ESCRT小胞輸送系の役割を解析するため、ドキシサイクリン誘導系癌細胞株を樹立し、輸送系異常による悪性化を検証した。まず、一般的細胞株として知られているMCF7を対象としてESCRT系を阻害する実験系を構築した。レトロウイルスベクター(pRetroX)によって不活型Vps4Bをドキシサイクリン依存性に発現する細胞株の樹立に成功した。これらの細胞株を用いて増殖能を調べたところ明らかな差異はなかった。そこでEMT、形態変化、運動性の亢進、の変化を検討した。EMTに関する遺伝子としてtwist1,snail,slugのmRNAを検討したが有意な差はなかった。
2.ドキシサイクリン誘導性癌細胞を用いた悪性化解析
次いで、ヒト頭頸部癌細胞FaDuを用いて、ESCRT輸送系タンパク質Hrsをノックダウンした細胞(FaDu-HrsRNAi)、およびVps4Bを発現する細胞株(FaDu-Vps4Bdn)を作成した。これらの細胞はいずれも細胞増殖に変化がなかった。一方、細胞形態はやや紡錘形を帯びていた。EMT誘導を疑い、関連分子のmRNA量を定量したが大きな差異はなかった。一方、NOGマウスに移植するといずれの細胞も造腫瘍能が変化した。以上の結果から、頭頸部癌ではEMTとは異なる機序によりにESCRTによる腫瘍増殖制御がなされている可能性が示唆された。

  • Research Products

    (4 results)

All 2011 2010

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] 化学放射線療法を行う頭頸部がん患者を対象とするクリニカルパスを用いた疼痛管理法 有効性/安全性評価試験2011

    • Author(s)
      加藤健吾, 松浦一登, 全田貞幹, 立花浩之, 本間明宏, 桐田忠昭, 門田伸也, 大田洋二郎, 岩江信法, 大鶴洋, 秋元哲夫, 田原信, 浅井昌大
    • Journal Title

      頭頸部癌

      Volume: 37(1) Pages: 153-157

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 間接熱量計による頭頸部癌化学放射線療法の安静時エネルギー消費量(REE)の測定2011

    • Author(s)
      加藤健吾
    • Organizer
      第26回日本静脈経腸栄養学会
    • Place of Presentation
      名古屋市
    • Year and Date
      2011-02-18
  • [Presentation] 間接熱量計による頭頸部癌化学放射線療法の安静時エネルギー消費量(REE)の測定2010

    • Author(s)
      加藤健吾
    • Organizer
      第48回日本癌治療学会学術集会
    • Place of Presentation
      京都府
    • Year and Date
      2010-10-28
  • [Presentation] TPF同時併用化学放射線療法に関連した間質性肺炎の検討2010

    • Author(s)
      加藤健吾、志賀清人、小川武則、小林俊光
    • Organizer
      第34回日本頭頸部癌学会
    • Place of Presentation
      東京都
    • Year and Date
      2010-06-11

URL: 

Published: 2012-07-19  

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