2010 Fiscal Year Annual Research Report
末梢前庭機能回復過程におけるメカニズムの解明を目指して
Project/Area Number |
21791617
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
竹野 研二 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (60526903)
|
Keywords | 前庭機能 |
Research Abstract |
本研究は、過去に報告のない申請者が確立したユニークな動物モデルを用いて、前庭機能回復過程における機序の解明を目指す事が目的である。その機序が解明されれば、これまで効果的な治療法がなかっためまい患者にとって有効な治療法の確立が可能と考えられ、国内外からも注目を集めると考えられる。本年度は同モデルの前庭入力遮断、また入力回復過程における中枢前庭の可塑性に関して生理学的に検討を行った。方法として前庭入力遮断期、機能回復期におけるMK-801投与による前庭機能の経時的変化について同モデルを用い検討を行った。実験計画のごとく・前庭入力遮断期(TTX投与1、2、6、24、72時間後)・前庭機能回復期(TTX投与中止1、2、6、24、72時間後)の2群を作成しそれぞれMK-801(0.5mg/kg)を腹腔内投与を行い、30分後に自発眼振数の計測を行った。結果として前庭入力遮断期の群に関しては先の報告通り、MK-801投与後に非TTX投与側向き眼振の開発を認めた。また機能回復期群においてはTTX投与側向きの自発眼振の開発を認めた。従来の前庭破壊による実験ではない結果が得られ、中枢前庭の可塑性のメカニズムに関して我々の仮説が一つ証明されたと考えられる。現在は実験を重ねてデータの整合性を検討、また実験計画以外の時系列での結果に関してn数を増やして検討を行っている状況である。報告、論文化に関しては結果がまとまり次第行う予定である為本年度は行っていない。
|
Research Products
(2 results)