2009 Fiscal Year Annual Research Report
振動刺激による平衡感覚の向上-確率共振理論に基づいた複合ノイズ刺激の検討-
Project/Area Number |
21791633
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
長谷川 達央 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 助教 (10515951)
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Keywords | 平衡感覚 / 確立共振 / 体性感覚 |
Research Abstract |
前庭負荷刺激については前庭lean刺激を応用して平衡感覚をかく乱すべく、空間識訓練装置を使用し検討した。Lean-in時の傾きおよび、Lean-off時の速度と傾きを変化させ、自覚的垂直位(Subjective Visual Vertical : SVV)を調べたが、全被験者で誤差1度以内のほぼ適正な回答を示し、至適刺激を得るには至っていない。なお、眼球回旋運動についても同時計測し前庭負荷刺激が眼球回旋運動に与える影響についても検討したがこちらについても有意なデータは得られていない。この原因として装置のシートやベルトとの接触による皮膚感覚の混入および装置の作動音によるリファレンスなどによると考察し、これらの影響を軽減すべく低反発スーツの作成とイヤーマフなどの併用を検討している。 視覚負荷刺激については視覚性ベクションを応用して平衡感覚をかく乱すべく、OpenGLを用いて作成した視覚刺激を透過型スクリーンに投影し、SVV提示の視野角、ランダムドッドのrolling速度などを変化させつつSVV、重心動揺を測定している。至適刺激を検討中である。現在臨床用の重心動揺計を使用しているが、重心動揺の連続測定に問題があり、SVVと重心動揺の経時的変化についてさらに検討を加える必要がある。 振動刺激装置の周波数特性により、装置への入力レベルでは均質であっても出力レベルでは特定の周波数域が強くなった不均質なノイズになることが考えられるため、振動刺激装置の周波数特性を測定し、出力レベルで充分に均質なホワイトノイズを作成した。
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