2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791691
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
岩切 亮 Saga University, 医学部, 講師 (30404130)
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Keywords | 網膜色素上皮 / Mitf / bFGF / 脱分化 / 神経網膜 / 再生 |
Research Abstract |
「研究の目的」 本研究の目標は、網膜色素上皮を脱文か細胞から神経細胞への分化転換を導く因子を同定することにある。本来、網膜色素上皮細胞は神経網膜直下に位置する細胞であり、正確な分化転換が誘導できれば、組織の移植操作などに関連する拒絶反応などの問題点を解決できる可能性がある。 「平成21年度の研究実施」 まずはニワトリ胚網膜色素上皮細胞の分離培養系の条件を検索すべく実験を開始した。分離した網膜色素上皮細胞の大部分は、そのまま培養したのでは線維芽細胞様細胞への転換を示してしまう。bFGF添加の上、培養することで色素上皮細胞の脱分化を促すことが可能であるが、さらに、色素上皮の脱分化・再分化に極めて重要な働きを持つ転写因子Mitfの発現を、RNAi技術を応用することで抑制することにより、より安定してかつ効率よく脱分化細胞を取得しうる可能性がある。現在そのための至適化された培養条件を模索中である。 今後、得られた脱分化細胞をもとに、ウイルスベクターやプラスミドベクターを利用し、候補遺伝子の導入を図ることで、神経網膜への形質転換の可能性につき、さらに検証予定である。
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