2009 Fiscal Year Annual Research Report
局所網膜電図と視神経乳頭形状および網膜神経線維層との関係
Project/Area Number |
21791707
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
宮本 博之 Iwate Medical University, 医学部, 助教 (20405830)
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Keywords | 緑内障 / 網膜電図 / 視神経 / 眼科 / 網膜機能 |
Research Abstract |
【目的】Photopic negative response(PhNR)は、錐体ERGのb波に続く陰性波で、網膜神経節細胞に由来する。局所ERGにもPhNR(局所PhNR)が含まれており緑内障(Machida et al.,2008)や視神経萎縮(Tamada et al.,2009)で減弱する。開放隅角緑内障(OAG)において局所PhNRと網膜神経線維層厚(RNFLT)および視神経乳頭形状との関係を検討した。 【対象と方法】OAG61眼、正常30眼を対象とした。局所ERGは、黄斑部からは円形スポットを用いて、更に黄斑の上方・下方から網膜神経線維走行に類似した弧状のスポットを用いて記録した。RNFLTはGDx、視神経乳頭形状はHRT2を用いて定量し、視神経乳頭の上耳側・耳側・下耳側の各パラメーター値と対応する各部位の局所PhNR振幅との相関を検討した。 【結果】局所PhNR振幅とRNFNTは、上耳側・下耳側(r=0.47、0.43)で相関した(P<0.0001)。また、局所PhNR振幅はRim area(r=0.43~0.50)およびCup/Disc area ratio(r=-0.46~-0.49)と各部位で相関を示した(P<0.0001)。 【結論】局所PhNR振幅は、OAGにおける網膜内層あるいは視神経乳頭の局所的な形態変化に伴って低下した。従って、局所PhNRは緑内障による局所的な機能障害を捉えていると考えられた。
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Research Products
(1 results)