2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21791863
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
小谷 依子 明海大学, 歯学部, 助教 (20458491)
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Keywords | Er:YAGレーザー / 根管治療 / 健康象牙質 / 感染象牙質 / 軟化象牙質 |
Research Abstract |
(今年度の研究目的)昨年度に算出したエネルギー密度を照射可能にするレーザーマニュピュレーターの設計と作成。 (方法)使用するEr:YAGレーザーのコンタクトチップ部から、接続するレーザーマニュピュレーターの接続部分を設計図にする。また、実際にレーザーの照射部分であるマニュピュレーター部の設計を行う。設計図に基づき、製作を加工会社に依頼し、試作品を完成させる。試作品では、半導体レーザーポインターを用いて、レーザーがどのように側方に照射されるかの確認をパワーメーターを用い計測して行った。また、試作品をEr:YAGレーザーの接続し、動作確認を行った。 (結果)設計段階において、レーザーのもつ直進性という性質から、いかに側方に効率よく照射できるか、マニュピュレーターの設計に苦慮した。設計ではステンレス製のチューブに縦長の窓を4方向に開けたものに、直径1mmの砲弾型のガラスを計6個挿入して試作品とした。 半導体レーザーポインターでのシミュレーション結果は、レーザーは真横に放射しておらず、おおよそ、斜前方に放射された。また、屈折率、透過率などの関係から砲弾型レンズ1段目、2段目から放射されたレーザーが多く、3段目からレーザー光が通過していくに従い、とくに4段目から放射量が少なくなる傾向が見られた。また実際に使用するEr:YAGレーザーに試作品を接続したところ、レーザーの導入光による動作が確認できた。しかし、ファイバーを冷却するための空気が空気孔からの排出が確認できず、実際のレーザー照射まで行えなかった。 (まとめ)結果から、今回の試作品の形状で側方にレーザーを照射することは可能である。とくに上段部のレーザー照射量が多く、下段部の照射量が少ないことは、実際の根管治療においても妥当である。しかし、使用予定のEr:YAGレーザー発振機にあわせ、接続部の再設計を必要とし、来年度の課題とする。
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