2010 Fiscal Year Annual Research Report
アタッチメントを応用したジルコニアオールセラミックブリッジの設計と強度の関係
Project/Area Number |
21791877
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
阿部 俊宣 東北大学, 大学院・歯学研究科, 大学院非常勤講師 (40534061)
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Keywords | ジルコニア / CAD/CAM / オールセラミック / ブリッジ / アタッチメント |
Research Abstract |
本研究は,ジルコニアセラミックを使用し,リジッドタイプ及びアタッチメントを応用したノンリジッドタイプのブリッジにおいて,有限要素法を用いたブリッジの応力状態を求め,破折を考慮した設計の検討を行い,適応症例の拡大に繋げることを目的としている. モデルは小臼歯2歯欠損および第2小臼歯と第1大臼歯欠損を想定した延長ブリッジ2種類とした.これらのモデルの3D-CADデータをもとにFEMデータを作成し,線形静解析にて応力解析を行った.この時の荷重値はポンティック咬合面に対し垂直方向に1Nとした.材料として,審美性を考慮した場合の選択肢となり得るジルコニアセラミックと陶材焼付け金合金のKIKを採用した.支台歯は単純な形態の真鍮製の金型とした. 実験の結果,全てのモデルにおいて,ポンティック連結部の咬合面側と連結部下部に応力が集中する傾向があり,特に連結部下部の支台歯側で応力が上昇する傾向がみられた.また,ポンティック連結部の頬舌径を2mm拡幅した場合,連結部咬合面側の応力の発生は減少し,連結部下部の支台歯側に応力の集中がみられた.さらに,連結部の高さを0.5mm厚くした場合,応力集中範囲に大きな変化はみられなかった. 本実験で使用したジルコニアセラミックとKIKにおいて,材質の違いによる応力傾向に大きな相違は認められなかった.特に連結部下部で発生する局所的に大きな応力値にも差異はみられず,材料による設計上の変更は必要ないであろうと考えられた.
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