2009 Fiscal Year Annual Research Report
被圧変位特性を考慮したインプラントの最適な咬合の確立
Project/Area Number |
21791920
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小澤 宏亮 Showa University, 歯学部, 助教 (50514923)
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Keywords | 咬合荷重 / 咬合間隙 / インプラント |
Research Abstract |
H21年度は経過良好なインプラントの咬合状態を明らかにすることを目的に,1歯中間欠損部単独植立インプラントの各かみしめ強さでの咬合荷重量とその変化を検討した.さらにこれらのデータから新たに開発した生体計測の手法を応用して得られたインプラントの咬合間隙量についても検討を加えた.方法:被験者は17名で,1歯中間欠損部にインプラントが単独植立され上部構造装着時より経過良好に2年以上経過した症例とした.咬頭嵌合位で最大咬合時の左右咬筋の筋活動を100%とした時の筋活動を100%MVCとし,全歯列の咬合荷重を,筋活動をコントロールしながら咬合力測定用感圧フィルムで記録した.また咬合接触点を判断するために咬合採得用ビニールシリコンを用いた.各かみしめ強さでの,インプラント部及び隣在天然歯に加わる咬合荷重量とその変化を検討した.結果:被験者は初期かみしめ時からインプラント部に咬合荷重が加わっていたもの(以下WC群),40%MVCからインプラント部に咬合荷重が加わっていたもの(以下MC群),60%MVC以上からインプラント部に咬合荷重が加わっていたもの(SC群)の3つに分類された.WC群,MC群,SC群とも最大かみしめ時には隣在天然歯と同様にインプラント部に咬合荷重が加わっていた.この時の咬合荷重量の平均値は,WC群:110N,MC群:90N,SC群:123Nだった.インプラントに付与されていた咬合間隙量の平均値はWC群:43μm未満,MC群(83μm以上,SC群197μm以上であった.考察:生体計測の手法によりインプラントに付与された咬合間隙量を推定できる可能性が示唆された.インプラントと天然歯の間には様々な咬合状態があったが,経過良好なインプラントの咬合間隙量にはある程度の幅があることが明らかになった.
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Research Products
(1 results)