2010 Fiscal Year Annual Research Report
被圧変位特性を考慮したインプラントの最適な咬合の確立
Project/Area Number |
21791920
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
小澤 宏亮 昭和大学, 歯学部, 助教 (50514923)
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Keywords | インプラント / 咬合 / 被圧変位量 / 三次元有限要素解析 / 上部構造 / 間隙量 |
Research Abstract |
インプラント治療計画時に患者にとって最適な咬合を決定し,治療効果を最大限に引き上げるために、1)複数の解析法を用いて,(応力解析,疲労強度など)2)インプラントの最適な咬合を推測し,3)予後からその妥当性を検証し,4)ガイドラインを確立することを目的とした.これにより,歯科医療の質の向上と効率化が図れると推測した. H21年度は、1),2)の研究結果より,CTデータから三次元有限要素解析モデルを製作し,実物のインプラントの被圧変位量を再現した三次元有限要素解析モデルを製作することが可能であることが示唆された.また,インプラント患者の数を増やしデータを測定蓄積することにより,インプラントの咬合荷重に対する被圧変位量を推定後,インプラントの被圧変位特性を決定した. H22年度は,H21年度にインプラント上部構造の咬合状態を客観的に評価し検討したデータを再度検討しその妥当性を確かめるため,インプラントの咬合状態の評価を客観的に検討した.被験者は臼歯部1歯中間欠損部にインプラント治療を行った患者であり,上部構造装着後,予後良好に2年以上経過した症例を対象とした.臨床の場で得られた天然歯とインプラントの被圧変位特性のデータを用いて,比較検討しインプラントの最適な咬合を推定した.今回、新たに追加した手法によりインプラントに付与された咬合間隙量を推定できる可能性が示唆された.患者個々のインプラントと天然歯の間には様々な咬合状態があったが,経過良好なインプラントの咬合間隙量にはある程度の幅があることが明らかになった.
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