2012 Fiscal Year Annual Research Report
三叉神経節のサテライト細胞を介した骨代謝調節機構の解明
Project/Area Number |
21792091
|
Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
郡司掛 香織 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (90448811)
|
Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 歯学 / 三叉神経節 / サテライト細胞 |
Research Abstract |
末梢組織に障害を与えると、その刺激が支配神経の異なる領域の神経細胞にも及ぼされることが多く報告されているが、どのようにして起こっているかは明らかでない。一次知覚ニューロンはサテライト細胞によって取り囲まれており、サテライト細胞はニューロンの微小環境を調整していることから、我々は三叉神経支配の末梢領域に刺激をあたえて検討を行い、以下の知見を得た。 1.末梢神経刺激により活性化したサテライト細胞が増加した。活性化したサテライト細胞は傷害を受けたニューロン周囲だけでなく、傷害をうけていないニューロン周囲にも存在していたことから、末梢神経刺激によりサテライト細胞を介して情報伝達が行われていることが示唆された。 2.サテライト細胞とニューロンには疼痛に関係しているATPレセプターP2X3レセプターが発現しており、小胞型ヌクレオチドトランスポーター(VNUT)が発現していたことから、サテライト細胞間、サテライト細胞とニューロン間の情報伝達にはATPが関与していることが示唆された。 3.弱い神経障害として矯正的歯の移動を行った後、サテライト細胞におけるNGF発現が増加し、これはギャップ結合の阻害によって有意に減少したことから、サテライト細胞とニューロン間のコミュニケーションにはギャップ結合も関与していることが示された。 以上の所見から、末梢神経障害によってニューロンへ刺激が伝達され、その周囲のサテライト細胞が活性化してATPが開口放出される、またはギャップ結合を介してATPが輸送されることによって、障害を受けたニューロンから、障害を受けていないニューロンを取り囲むサテライト細胞へ情報が伝達されることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|