2011 Fiscal Year Annual Research Report
新人看護師の職場適応を促すプリセプター制度の適切なペアリングに関する基礎的研究
Project/Area Number |
21792168
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
平賀 愛美 山形大学, 医学部, 講師 (80400539)
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Keywords | プリセプター制度 / 精神的支援 / コーチングスキル / ペアリング |
Research Abstract |
前年度は、プリセプターの研修受講の実態と人間関係形成に効果的とされるコーチングスキルの活用状況を調査した。今年度は、前年度の調査結果の分析、ならびに新人看護師の精神的支援の現状と期待する支援に関する調査を実施した。 コーチングスキルに関する調査の結果、プリセプターは、コーチングスキルを活用して新人看護師の指導を実践しており、加えてコーチングスキルの活用が新人看護師の指導に効果的であると認識していた。しかし一方で、プリセプターは、コーチングスキルを活用した新人看護師の理解度の確認、新人看護師への指導後のフォロー、他の同僚看護師との協力体制の構築、業務の多忙さによる時間の確保が難しいことなどから、指導に関して困難を感じていることが明らかとなった。 また、新人看護師がプリセプターから受けている精神的支援の現状と期待する支援に関する調査の結果、多くの項目で6割以上の新人看護師が支援を受けていると感じており、精神的支援は充実しつつあることが明らかとなった。しかし、支援を受けたと回答した人数が6割に満たなかった項目は、「プリセプターに思いや伝えたいことを明確に言える」であった。最も支援への期待が大きかった項目は「プリセプターは信頼できる存在である」であった。新人看護師が抱く不安や悩みの内容として多かったものは、初めての業務や看護技術、人間関係の構築等であった。これらの問題を解決するために新人看護師が効果的であると認識する方法としては、プリセプターや他の先輩看護師との良好な関わりの機会を持つことが挙げられた。 以上より、プリセプターと新人看護師との良好なペアリングを実践するためには、コーチングスキルの効果的な活用と新人看護師への精神的支援の充実が必要であることが示唆された。
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Research Products
(2 results)