2009 Fiscal Year Annual Research Report
看護師のキャリアデザインに関する研究:ワーク・ライフ・バランスの実現に向けて
Project/Area Number |
21792182
|
Research Institution | Miyagi University |
Principal Investigator |
竹本 由香里 Miyagi University, 看護学部, 講師 (40315578)
|
Keywords | 看護学 / 看護師 / キャリア発達 / キャリアデザイン |
Research Abstract |
本研究の目的は、看護職者がワーク・ライフ・バランスを取りながら職業を継続できることを支援することを目指して、病院に勤務する看護師のキャリアデザインを探索的に検討することである。平成21年度は、病院に勤務している看護師のキャリアデザインの実態を把握するために、質問紙調査を実施した。対象はキャリア初期から中期(経験年数1~10年)にある看護職者200名で、研究協力の得られた施設の看護管理者を通して調査票を配布してもらい、郵送法により回収した。回収数は76部(回収率38.0%)であった。質的統合法(KJ法)を援用して分析した結果、285のカードから7段階のグループ編成を行い6の最終表札【看護職の継続意志】【看護職者としての目標の有無】【看護職を継続するための要件】【ライフイベントによる離職意志】【将来展望の欠如】【看護志向の程度】を得た。 結婚や出産などで一時離職しても、看護職としての目標を持ちながら働いていきたいという【看護職の継続意志】を持っているものが多く、研修会等に参加して知識や技術を深めたい、専門看護師などの資格取得という目標を持っているものがいる一方で、キャリアアップは望まないものもおり【看護職者としての目標】に違いがあることがわかった。そして、看護職を継続していくためには超過勤務が少ない、休日はリフレッシュできる等の【看護職を継続するための要件】が必要であり、結婚や出産を機に離職することを考えるという【ライフイベントによる離職意志】にも違いがあった。中には、先のことは考えられないという【将来展望の欠如】を示すものと、同程度の給与を得ることができるなら看護職以外の仕事に就くことも考えるという【看護志向の程度】が低いものがいた。今後はこの結果をもとに、尺度作成のための質問項目を検討していく。
|