2009 Fiscal Year Annual Research Report
複合的理学療法のエビデンスの探求-リンパ浮腫発症予測指標値からの検証-
Project/Area Number |
21792211
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
作田 裕美 Kyoto University, 医学研究科, 准教授 (70363108)
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Keywords | リンパ浮腫 / 複合的理学療法 / がん看護 |
Research Abstract |
本研究は、筆者の研究によるリンパ浮腫患者の指尖血流量の左右差と上肢細胞内外水分比の検討から導き出した「リンパ浮腫発症予測指標値」を臨床に援用し、リンパ浮腫患者への「複合的理学療法」の効果を検証することである。方法として用いる血流量測定法・インピーダンス法は、操作が簡便で看護師にも使用が可能である上、患者への侵襲や負担が少ないことが特徴である。研究の準備については、「リンパ浮腫ケア」に関する研究のために足掛け7年に亘りフィールドを提供していただいているリムズ徳島クリニックおよび広島大学病院が引き続き本研究遂行に協力を惜しまないことを確約してくれていること、滋賀医科大学医学部附属病院においては筆者と看護部のユニフィケーションによるリンパ浮腫外来で毎週火曜日にリンパ浮腫ケアを実施している(平成21年度から、毎週火曜日と木曜日となり日数が増える)ことから研究環境の準備は万端の状態で着手した。 当初の実施計画は、40歳以上の女性で乳がん術後社会生活を送っている片側乳癌患者でリンパ浮腫と診断された者を対象に、「複合的理学療法」を中心としたリンパ浮腫ケア(指導・教育を含む)の効果検証を「リンパ浮腫発症予測指標値」から行う予定で、初年度からデータ収集を計画していた。しかしながら、初年度である平成21年度は、調査実施施設の倫理委員会に申請・承認を得るプロセスに思いのほか時間を要し、データ収集の積み上げがはかどっていない。したがって、次年度にかけて、効果検証のための必要なデータを蓄積している段階である。
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