2009 Fiscal Year Annual Research Report
アルコール依存症者の自殺対策に関する研究-断酒会例会参加者の調査から-
Project/Area Number |
21792334
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
宇良 俊二 Okinawa Prefectural College of Nursing, 看護学部, 助教 (10331472)
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Keywords | 自殺 / アルコール / 断酒会 / 希死念慮 / 精神障害 |
Research Abstract |
沖縄県断酒連合会所属のほぼ全ての断酒例会会場(本島12箇所、離島5箇所)で自記式質問紙調査を実施した。128名への調査依頼に対して、101名の回答が得られた(回収率78.9%)。基本属性等の欠損が多いデータを除き、97名を有効回答とした(有効回答率75.8%)。男性85名(87.6%)、女性12名(12.4%)であった。平均年齢52歳(標準偏差11.2歳)。職業は無職が最も多く38名(39.2%)であった,婚姻状況は既婚42名(46.7%)、未婚22名(24.4%)、離婚または死別26名(28.9%)であった。独居者は27名(27.8%)、20歳未満でアルコールを飲んだのが72名(75.0%)、アルコール依存症と診断された年齢の平均は42.3歳(標準偏差11.4歳)であった。2年以上断酒している者は33名(34.4%)、断酒期間が3ヶ月に満たない者は22名(22.9%)であった。週に1回以上断酒会へ参加している者は74名(76.3%)、参加が不規則な者は11名(11.3%)であった。「断酒会に参加しているから断酒できている」と答えた者は78名(82.1%)、「もし酒を飲み続けていれば自殺していた可能性」は54名(60.0%)が肯定した。これまでに自殺念慮のあった者は58名(59.8%)、自殺未遂の経験のある者は31名(32.6%)であった。「今現在も死にたい」と回答した者は6名(6.3%)であった。平成22年度は調査結果も踏まえた報告を各断酒会で行い、研究者の所属する学会等で発表していく。また地元新聞社に本調査の情報提供を行い、断酒会の知名度の向上を目指す(イメージの向上及び敷居を下げる)。
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