2009 Fiscal Year Annual Research Report
ステイクホルダーとの双方向コミュニケーションによる体育授業改善
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21800053
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
梅澤 秋久 Teikyo University, 文学部, 講師 (90551185)
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Keywords | 体育 / 授業改善 / アカウンタビリティ / 双方向コミュニケーション / ステイクホルダー / ポートフォリオ |
Research Abstract |
これからの学校アカウンタビリティは質的な学習状況を説明することに加え、ステイクホルダーである学習者、保護者らとの双方向コミュニケーションによる教育改善を推進していくことが求められている。本研究はDVD型ポートフォリオを媒介として体育科の質的な学習状況説明を行い、保講者の感想を授業改善に繋げられる可能性を検証することを目的としている。また、複数の学級の研究結果から、授業改善に影響を与える要因も明らかにしていく。そのような映像による体育授業をステイクホルダーと共有し、授業改善に繋げる研究は皆無であり、新規性が認められると考えられる。 研究初年度は、保護者への授業DVDの配布を許可してくださる学校及び教員への研究協力を募った。授業DVD配布にあたっては人権保護の見地から全保護者に肖像権承諾書、著作権遵守誓約書の提出を義務付けた。その結果、3小学校7学級の単元を通した実践研究(合計80時間)を行うことができた。単元の内訳はボール運動が3学級、器械運動が4学級であり、学年は第4学年が2学級、第5学年が3学級、第6学年が2学級であった。単元前半終了時にそれまでの授業VTRを1時間前後のDVDにまとめ、Disk Producerで人数分ダビングをした。そのDVDを全家庭に配布し、保護者からの感想を得た。授業実践教員はその感想をもとに単元後半の授業に臨んだ。単元後半終了時にも同様にDVDを製作し、全家庭に配布した上で保護者からの感想を得た。同時に学者には、単元開始前、単元前半終了時、単元後半終了時に体育授業評面(「診断的・総括的授業評価票」を活用)を実施した。 保護者の感想を見た後に学習者からの授業評価が跳ね上がる学級が大半であったが、横ばいの学級も存在した。ステイクホルダーの感想が授業改善に繋がる可能性は見えてきたが、保護者からの感想及びその変容、教師のインタビュー内容の分析等、多角的に総合考察を加えていく。
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Research Products
(1 results)