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2010 Fiscal Year Annual Research Report

全身錯覚にもとづく多様な視点を得るための仮想ユーザ像表現

Research Project

Project/Area Number 21830104
Research InstitutionAoyama Gakuin University

Principal Investigator

鈴木 聡  青山学院大学, ヒューマン・イノベーション研究センタ, 助手 (70516377)

Keywords仮想ユーザ像 / 身体認知 / アバタ / ラバーハンドイリュージョン
Research Abstract

本研究は,人間の身体の認識についての実験心理学の研究,そして仮想ユーザ像の表現技術に関する工学の研究の2つのアプローチを考慮して,他者の立場で考えるための身体表現の設計指針を示すことを目的とする.仮想ユーザ像とは,仮想空間,ないし実空間の映像に仮想空間の映像を重畳した複合現実空間において表現されたユーザ像のことを挿す.仮想ユーザ像の研究として,アバタの身長などの表現形式により,ユーザの行動が無自覚のうちに影響を受けるというプロテウス効果が知られている.これはアバタを介した言語的なやりとりのレベルにおけるものだが,言語以外の無自覚な行動にも影響が表れる可能性が考えられる.そこで,ラバーハンドイリュージョン(RHI)の実験パラダイムのもとで,ラバーハンドを実験参加者の実物とは程遠い,細い腕や太い腕にした場合に腕の力に与える影響について検討を試みている.これまでRHIの研究においても実験参加者の実物とは遠いもの,たとえば長さ2mのラバーハンドや手袋,机を実物に近いラバーハンド代わりに呈示し,同じタイミングで触刺激を与えた形で検討は行われてきたが,それらの研究はそもそも錯覚が起こるかどうかについて検討したものであり,錯覚が起こった後で参加者の行動に与える影響については注目されていなかった.仮想ユーザ像が人間の行動に与える影響の検討が本研究の本来の目的だが,基礎的な検討を行うため本来のRHIの実験に近い形を採用した.そのため,実際のヒトの腕をもとにした模型をラバーハンドとして作成し,無自覚な腕の力の変化を計測する形の実験を準備した.年度末に実験を行う予定であったが,東北地方太平洋沖地震の影響で実験が困難となったため,次年度以降に別途実験を進める予定である.この実験により,本人と程遠い仮想ユーザ像から与えられる影響を検討し,他者の立場で考える環境づくりへの指針を示すことが可能と考える.

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Published: 2012-07-19  

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