2010 Fiscal Year Annual Research Report
英語科教育における語彙指導に活かすコーパス準拠の教育基本連語リストの開発
Project/Area Number |
21830118
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
内田 富男 明星大学, 人文学部, 講師 (50513850)
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Keywords | 教育基本連語 / コーパス / 初級英和辞書 / 英語科教育 / 語彙指導 / 二言語辞書 / 辞書用例 / コロケーション |
Research Abstract |
英語科教育において,どのような語彙を優先的に指導すべきか,という疑問について英語教育語彙表から得られる示唆は少なくない。しかし従来の教育語彙表において連語単位の語彙に関しては,その教育上の重要性にも関わらずほとんど扱われていない。教育利用のための連語リスト,とりわけ初級学習者を対象とした英語教育連語のリスト化の例は稀であり,連語指導項目の優先順位を検討するための参考となる研究は少ない。本研究では日本の中高生のための語彙指導に活かす教育基本連語リスト「BECS」(Basic English Collocations for Students)を開発した。BECSの作成にあたって初級学習者にとって有用な言語資源としてまた教授資料としての初級学習英和辞書に着目し,辞書用例コーパス「CELDB」(The Corpus of Examples in Learners Dictionary for Beginners)を構築した。CELDBでは,British National Corpus(BNC)における高頻度語に旧学習指導要領(中学校)の語を加えた約500語を選定し,初級英和辞書7点における見出し語500語,それらの本文の記述内容のうち,文及び句用例,慣用句,コロケーション等とすべての用例の対訳を電子化し,英語用例と日本語訳が対応する二言語コーパスとした。そしてCELDBにおける英語連語の頻度情報とBNCを参照しながら基本連語を選定し,出現頻度順に100項目ずつ10段階で連語を選別して,重要連語1000項目のリスト化を試みた。今後はCELDBの規模を拡大し,同時に日本人英語学習者コーパスや日本語の適語も参考にしながら。日本人学習者に特化した包括的な教育連語表に発展させ,公開したい。
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Research Products
(4 results)