2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21840030
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡田 崇 Kyoto University, 数理解析研究所, 特定研究員(グローバルCOE) (50547015)
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Keywords | ホモロジカルミラー対称性 / 安定性条件 / 保型形式 |
Research Abstract |
Fermat型の多項式から決まるCalabi-Yau多様体の連接層の導来圏に対し、ホモロジカルミラー対称性や安定性条件に関する研究を行った。また、Jacopo Stoppa(U. of Oxford)とThorsten Weist(U. of Wuppertal)を招聘し共同研究を行った。 ホモロジカルミラー対称性はトポロジカルな超弦理論におけるA-modelとB-modelと呼ばれる二つの理論の対称性のKontsevichによる数学的定式化である。特に、連接層から決まる導来圏とラグランジアンから決まる導来圏という二つの導来圏の同値関係である。本研究では上記の代数多様体の導来圏に対し、深谷-Seidel圏やKellerによるdifferential graded orbit圏等の概念を使いラグランジアンから決まる導来圏を与え二つの導来圏の同値関係を示し、特に箙を用いた記述を与えた。さらに導来圏の幾つかの自己同値関手に付随する安定性条件、ラグランジアン交叉理論とオイラー標数に関する等式、また壁越現象を議論した。また、上記の代数多様体の内で三次元の場合に得られる導来圏に対して、Kontsevich-Soibelmanの枠組みやAnton MellitとのK3代数曲面の場合における共同研究に基づき、半安定対象の数え上げにより母関数を構成し、金子-Zagierの意味におけるquasi modular formを得た。
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Research Products
(2 results)