2010 Fiscal Year Annual Research Report
メタゲノム解析およびメタボローム解析を用いた総合的大腸がん診断システムの開発
Project/Area Number |
21890138
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉田 志栄 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (30514955)
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Keywords | メタボローム解析 / 大腸がん / 質量分析計 |
Research Abstract |
大腸がん患者の糞便および血清を用いたメタボリックフィンガープリンティング解析 今年度は、臨床サンプルを用いた前処理条件・分析機器条件・データ解析手法の最適化をはかった。臨床サンプルが含有する低分子代謝物の多様性・複雑性を考慮し、主な分析機器としてはGCMSを用いて検討した。水/メタノール/クロロホルム混合溶媒を用いて水溶性/脂溶性代謝物を回収し、(Blight&Dyer法)、誘導体化処理を行った後にGCMSによる解析に供した。さらに解析に必要なサンプル量の検討を行った。血清のメタボローム解析においては、これらの予備実験の検討がほぼ終了した。具体的には、適切なインフォームドコンセントのもと、大腸がん患者の治療前後での血清および尿を提供していただき、GC/MSを用いた比較解析を実施している。得られた解析結果と、大腸がんの進行度、悪性度などの臨床的カテゴリーとを照らし合わせることで、大腸がん特異的な代謝産物の変動パターンを明らかにするとともに、メタボリックフィンガープリンティングの手法の超早期診断としての適用性について検討している。現在までに、健常者と大腸がん患者の血清から、クロロホルム/メタノール/水を用いた液液分配により、血清と尿からアミノ酸や有機酸など低分子代謝産物の抽出を行った。抽出液をガスクロマトグラフィー質量分析計に供し測定を実施し、得られた測定データを用いて多変量解析のひとつである主成分分析により統計処理を行うことで、大腸がん患者、健常人の血清中の低分子代謝産物の存在パターンがそれぞれ異なることを統計学的に明らかにしている。
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