2009 Fiscal Year Annual Research Report
BMPアンタゴニストの制御による歯槽骨増成促進方法の開発
Project/Area Number |
21890149
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤澤 拓生 Okayama University, 大学病院, 助教 (20325096)
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Keywords | 骨髄由来間質細胞 / BMP / BMPアンタゴニスト |
Research Abstract |
本研究は骨形成タンパク(BMP)による骨形成過程で発現するBMPアンタゴニストを同定し,その機能を抑制することによりBMPによる骨形成を促進させる方法を開発するものである.本年度はその手始めとしてヒト骨髄由来間質細胞(hBMSC)に対するBMP-2の作用を検討するとともにhBMSCが骨芽細胞へ分化する過程において発現しているBMPアンタゴニストの同定を行い,以下の知見を得た. hBMSCをBMP-2で刺激すると,Smadタンパクのリン酸化が亢進した.また,アルカリホスファターゼ活性も濃度依存的に上昇した.次に,BMP-2刺激時のBMPアンタゴニストの遺伝子発現をリアルタイムRT-PCRで検討したところ,BMP-2刺激によりChordin, Chordin like-1, Choedin like-2, SOST, NogginなどのBMPアンタゴニストの遺伝子発現が亢進した.さらにBMPシグナルの抑制因子であるSmad6, Smad7の遺伝子発現も亢進した.一方,炎症性サイトカインであるTNF-alphaとの同時刺激によってNogginやSmadの遺伝子発現は著しく抑制された. 以上よりBMP-2はhBMSCにも直接作用し,骨芽細胞分化シグナルを亢進させることが明らかとなった.一方で,骨芽細胞分化を抑制するシグナルの増強も認められたことから,hBMSCにおいてはBMP-2刺激による骨芽細胞分化は負のフィードバック機構により抑制されている可能性が示唆された.また,これら負のフィードバック機構の一部はTNF-aphaによって抑制されることから,BMP-2とTNF-alphaを併用することで効果的な骨造成ができる可能性が示唆された.
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