2010 Fiscal Year Annual Research Report
肺がんにおけるがん原遺伝子Pokemonを標的とした天然物由来シード化合物の創製
Project/Area Number |
21890268
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Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
細谷 孝博 星薬科大学, 薬学部, 研究員 (30506572)
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Keywords | 天然物 / シグナル伝達 / 転写因子 / がん / ポケモン |
Research Abstract |
Pokemon(POK erythroid myeloid ontogenic factor)(別名LRF,OCXF,FBI1)は,転写抑制因子で,胚の発生や分化,増殖に必要とされている.近年,肺がん細胞において,このPokemonの過剰発現が,発がんまたはがんの維持に関与することが分かり、がん抑制遺伝子ARFの発現を調節し,その下流に存在するp53に関与し,がん化を引き起こす. 本研究では,この過剰発現しているPokemonを標的とした分子標的治療薬の創製を目指し。スクリーニング系の構築天然資源ライブラリーからの性化合物の探索研究を行なった.アッセイ系として,転写抑制因子Pokemon自体の発現を測定する系(_評価系A)およびPokemonによる転写活性を測定する系(評価系B)をした.評価系Aは昨年度報告の通りWestern blotting法を用いて行ない,いくつかのヒットサンプルを得た.今年度は,価系Bの構築および化合物ライブラリーのスクリーニングを行なった. 評価系Bは,Tet systemを用いてPokemonタンパクを過剰発現させ,Pokemon binding domeinを有するレポーターベクターにて,転写活性を測定する系である.レポーターベクターの作成は,Pokemon binding domein(-AAGACCCCCCCC-)を6個つなぎ,TK(tymidine kinase)promoterを介し,Luciferaseをコードするレポーターベクターを作成した.また,Pokemonタンパクを過剰発現する発現ベクターは,pcDNA3.1にPokemonをコードする領域を導入することで作成した.一過性発現での実験により,転写抑制因子Pokemonを渦剰発現させると、レポーターベクターの転写活性が上がることを確認した.また,細胞内のPokemonタンパク量もWesternblotting法により過剰発現することした.一過性発現系において、化合物ライブラリーのスクリーニングを行なった結果,Pokemonによる転写を抑制する化合物を得た.しかし、中には一般的な転写抑制物化合物も含まれていたため、二次評価としてPokemonの下流に存在するARFの発現量をreal time RT-PCRにて調べる予定である.また,それぞれのベクターを安定発現するたあに,現在安定発現系細胞株の取得を試みている.
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Research Products
(1 results)