2009 Fiscal Year Annual Research Report
小学校第5学年国語科単元学習における書写学習の研究
Project/Area Number |
21902001
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Research Institution | 広島市立山本小学校 |
Principal Investigator |
岩本 和貴 広島市立山本小学校, 教諭
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Keywords | 思考力を育む書写学習 / 文字の合理性・法則性 / 書写単元学習 |
Research Abstract |
【研究目的】 書写教育の「学習する意義」に着目し、子どもの課題意識を高める系統性のある指導法や国語科の中での位置づけについて研究を進める。学んだことを日常生活に生かすことができてこそ書写学習の成果が上がると考え、1990年からの取り組みを柱に、学習課題を常に意識し、意欲的・効率的に継続して学習できるようにした。この学習によって、「正しく読みやすい文字」を書く能力にとどまらず、文字のもつ法則性を科学的・論理的に分析し、データを処理する力を育てることも目指している。 【研究方法】 多くの学校では週1回程度の書写学習の時間を定期的に設定している場合が多いが、国語科単元学習のひとつとして集中的に取り組み、言語事項の文字の学習と関連づけて定着できるようにする。書写教育を小中9か年にわたって系統的に見直し、一貫した「思考力」を育てることができるように様々な実践を構想している。 【研究成果】 平成21年度の取り組みとして、小学校5年生の毛筆書写学習を対象に研究を進めてきた。小学校全学年の研究を取りまとめるためには6年生を対象とした研究が必要である。引き続き、書写学習を言語事項の文字学習と関連づけ単元構成していくために、次の研究を予定している。 (1)文字構成による学習漢字の分類と教材化 (2)文字の合理性・法則性の整理と教材化 (3)自己評価と相互評価を組み合わせたグループ学習実践 (4)教科書教材の分析 (5)小中9か年を通じたカリキュラムモデルの作成 (6)書写教育の変遷の整理 (7)子どもの実態分析 今後、単元学習による書写学習と定期的に行う書写学習を比較し、それぞれの成果と課題をまとめること、更に、書写学習と言語事項との関連に配慮した国語科学習カリキュラムモデルを考えていきたい。その際、子どもの実態と取り巻く教育環境を整理・分析把握し、学習履修状況を明らかにし、実践を蓄積したい。書写教育において、子ども一人ひとりの実態差が非常に大きいことは周知である。したがって(7)について、データをより多く集め、整理・分類していく必要がある。
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Research Products
(1 results)