2009 Fiscal Year Annual Research Report
中規模国立総合大学における初年次教育の在り方に関する研究
Project/Area Number |
21906040
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
矢口 清 Yamagata University, 企画部社会連携ユニット, 課長
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Keywords | 初年次教育 / 大学アンケート / マネージメント |
Research Abstract |
1研究目的・概要:大学全入時代を迎え、学生の基礎学力の低下と大学生生活への不適合が問題になっており、このため、高校から大学への円滑な移行を支援し、教育の質の保証及び全学共通の教養教育を重視した全学的初年次教育の実施と充実が課題になっている。本研究では、中規模国立総合大学を中心に、各大学の初年次教育に対する考え方、必要性、開講状況と大学のマネージメントについて調査・研究する。 2研究方法:研究は、(1)中規模国立大学の現地調査、(2)全国大学初年次教育アンケート(752校の国、公、私立大学にアンケートを依頼し、257校(国立大学は44校)から回答)及び(3)その他、山形県内企業の聴取調査及び山形大学教養教育企画室会議における検討 3研究成果:(1)全国大学では、85.7%で大学生の基礎学力の低下が、91.8%で大学生活への不適合が問題になっており、75.7%の大学で初年次教育を実施している。(2)国立大学では、79.5%で大学生の基礎学力の低下が、68.2%で大学生活への不適合が問題になっており、81.0%の大学で初年次教育を実施している。記述回答には、学部、学科等による開講が多く、大学のマネージメントとして、全学的に実施している大学はまだ少ない。(3)大学のマネージメントとして重要だと考えられる初年次教育導入の課程に職員が参画しているかという問では、全国大学では、39.6%が参画していると回答しているが、国立大学では、運営に参画している例も含め18%で、教職員両方の意見が反映されたとの回答は、7大学であった。(4)企業においては、学力のほか人間力のアップを望んでいる。(5)山形大学では、教職協働の教養教育企画室において検討し、平成22年度から、全学統一テキストを活用した初年次教育「スタートアップ・セミナー」を開講している。
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Research Products
(1 results)