2009 Fiscal Year Annual Research Report
小学校低学年児童の捕球動作り発生と習熟のための教材づくり
Project/Area Number |
21907024
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Research Institution | 宮崎県教育委員会南那珂教育事務所 |
Principal Investigator |
宮内 孝 宮崎県教育委員会南那珂教育事務所, 教員
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Keywords | 捕球 / 運動発生 / 教材 |
Research Abstract |
多種多様にある「捕る」ことから、両手で、しかも移動して「胸で抱え込むようにして捕る」動きを取り上げ実践的に考察をすすめ、運動指導の改善に向けた基礎資料を提供することを目的とした。 具体的には、移動して「胸で抱え込むようにして捕る」動きの発生を意図して、3つの教材(対象物の動きに合わせて、自分も動くという経験をさせることを意図した「トンネルコロコロゲーム」、胸に抱え込むようにして捕るのと類似した動きを経験させることを意図した「エプロンキャッチゲーム」、「エプロン」のように〓助具を用いずに,しかも空中を飛んでくるボールを移動しながら捕る動きの発生を意図した「ロケット投げキャッチゲーム」)づくりを行った。 実践においては、上記で述べた3つの教材を小学校1年生の7時間の単元に位置づけ、児童の動きをVTRで記録し分析考察を行った。「トンネルコロコロゲーム」では、転がってくるボールの軌道を先読みして動けるようになった。「エプロンキャッチゲーム」では、「胸で抱え込む」動きを動感化することができ、エプロンなしでも捕れるようになった。「ロケット投げキャッチゲーム」では、自分の体幹より前に落ちるボールについては、ボール軌道の先読みをしながら、移動してボールを捕れるようになった。このように、単元前には移動しながら「胸で抱え込む」ような捕りかたができなかった5名の子どもが、不安定さはあるものの全身を関与させながらできるようになった。 ボールを捕る動きの研究が、動作分析研究にとどまっている現状において、本研究はボールを捕る動きの発生を意図した指導法の研究に寄与するとともに、ボールが捕れない、捕れないために実質的なボールゲームへの参加ができない子どもの解消が期待できる。また捕る動きは、バレーボールのレシーブ・アタックの動きやボールを打つ動きと類縁性があり、これらの動きの発生・習熟研究にも寄与できると考える。
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Research Products
(1 results)