2009 Fiscal Year Annual Research Report
自作簡易デジタル教科書を用いたプレゼンテーション授業の考案と研究
Project/Area Number |
21909007
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Research Institution | 朝来市立与布土小学校 |
Principal Investigator |
國眼 厚志 朝来市立与布土小学校, 教諭
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Keywords | プロジェクター / プレゼンテーション授業 / デジタル教科書 |
Research Abstract |
本研究は国語、算数、理科、社会の授業を中心に勤務校の職員3名、兵庫県加古川市小学校教員1名、岡山市小学校教員1名で研究を行った。5名とも書画カメラ付きインテリジェントプロジェクターと黒板に貼れるマグネットスクリーンを教室に常設し、校内LANに接続されたパソコンを用いて自作簡易デジタル教科書を作成し、その授業を1年間継続して展開した。 研究の目的は高価な市販品のデジタル教科書に比べ、教科書をスキャンして行う自作簡易デジタル教科書が児童の興味関心を引きつけ、いかに効率よく教科の特性に応じた授業展開ができるかを考案、検証するものであった。 結果、国語では新出漢字の書き取り、部首の確認、筆順練習に大きな効果を発揮した。また説明文や物語の読み取りにも効果があった。算数では「見せずに隠す」というプレゼンテーションの手法を用い、ヒントを小出しにして思考を促す点で効果は大きく、自由度のある自作製のものは市販のデジタル教科書に比べ授業展開に沿うものになった。また、デジタル教科書を作る際のオブジェクトをワープロソフトに貼り付けることで簡単にワークシートを作成することができ、児童の学習への大きな効果をあげた。当初懸念された自作簡易デジタル教科書の作成時間であるが、教科、単元にもよるが、平均20分以内で1時間分の授業資料が作成できるのも大きな成果であった。 理科、社会、保健、道徳でもプレゼンテーション授業を多く活用した。これらの教科ではスキャン画像のみの提示が多いが、それでも十分授業の展開には効果を発揮し、提示物を作成する時間が大幅に短縮され児童にイメージをすぐにわかせることができた。 国語、算数ではスキャンデータから切り取ったオブジェクトを順にプレゼンテーションソフトに貼り付けてフレームを多く作ることで思考を促し、他教科では教科書画像をそのまま提示するという形で授業準備するのが本研究で最も効果的で効率的な手法だという考えが確立した。
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Research Products
(4 results)