2009 Fiscal Year Annual Research Report
多人数一斉授業で、ものづくり体験型の問題解決学習を可能にするICT教材開発
Project/Area Number |
21909021
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
中澤 剛 Gunma University, 工学系・技術部, 技術職員
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Keywords | ものづくり / eラーニング / 問題解決学習 |
Research Abstract |
本研究では、多人数一斉授業でものづくりに関する問題解決型学習を可能にするために、2種類の教材を開発した。 第1の教材では、ものづくりを行う製作工程での技能習得を問題解決型の学習と捉え、多人数一斉授業でこのような指導を行えるようにした。具体的には、機械系を中心とした工学分野において、ものづくりの基本を指導する機械工作実習に着目してICT教材開発を行った。学生が高価な設備を使ってものづくりを行う機械工作機械実習では、学生が使用できる設備や授業時間が限られるため、1人の学生が実体験を含めて学習できる時間はどうしても限られる。そのため、学生に作業を体験させることに重点が置かれ、作業の背景にある科学的な原理や背景にまで踏み込んだ指導までは行われないことも多かった。そこで、実習などで体験した作業ついて学習できるICT教材を開発し、学生が一斉授業形式で体験した作業について科学的に考察できるようにした。学生は、ICT教材により安全作業を中心とした技能に対する理解を深め、ものづくりを行うのに必要な知識や姿勢を身につけられるようになった。 第2の教材では、ものづくりを考案・設計・改良からなる問題解決のプロセスとして捉え、学生がこのような問題解決学習を、実際のものづくり体験を通して行えるようにした。このような指導は指導人員や設備、時間等の制約から多人数一斉授業では実現が難しかった。そこで、本研究では教室で行う多人数一斉授業に、実験・実習の要素を比較的容易に取り入れられる教材の開発を行った。開発した教材を用いた授業では、学生が具体的な課題を達成するため実際にものづくりを行いながら問題解決型の学習活動を行い、科学技術に関する知識や応用力などを身につけることができた。また、この教材は大学の授業以外でも研究代表者が実施副担当者を努めたSPP事業でも使用した。
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Research Products
(5 results)