2009 Fiscal Year Annual Research Report
小学校理科における児童のエネルギー概念構築のための指導方略の研究
Project/Area Number |
21914004
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
馬場 賢 Yamagata University, 附属小学校, 教諭
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Keywords | エネルギー概念 / 磁力・電気 / 描画法 |
Research Abstract |
本研究の目的は,小学校第3学年及び第4学年理科における児童のエネルギー概念構築のための指導方略を開発し,「磁力」「電気」にかかわる個々の追究活動を核とした授業実践を通して,児童のエネルギー概念の実態と構築のための指導方略を探ることである。 本研究の計画に伴い,第3学年理科では「磁石の働き」「電気の通り道」,第4学年理科では「電池の働き」における授業実践を行い,児童の学習記録をとり,授業の評価を行った。 第3学年理科「磁石の働き」では,目には見えない磁力について描画法を用い描き表すことを繰り返した。こうした指導方略は,児童の想像力を高め,目には見えない磁力の存在を確かにしていくことになった。また,第3学年理科「電気の通り道」第4学年理科「電池の働き」においても,電気の流れや量を「磁石の働き」での学習経験を用いて描画する児童の姿が多く,電流についての見方や考え方を深めていくことになった。さらに,そうした描画をホワイトボードや黒板を用いて交流することにより,より理解が確かになった。 磁力や電気は,目には見えないため,その存在を確かなものとして認知していくことが難しいが,描画を用い,それをもとに実験や交流を行っていくことにより,その存在を理解していくことが容易になると言える。さらに,エネルギー概念を獲得していくためには,児童の想像力を高めることが重要であり,そのためにも描画法が有効である。
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