2009 Fiscal Year Annual Research Report
溶液浸漬法を用いた学校教材用白金電極の開発に関する研究
Project/Area Number |
21915013
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
木下 小聖 Niigata University, 教育学部, 産学官連携技術員
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Keywords | 白金コロイド / 電極触媒 / 電気分解 |
Research Abstract |
(研究の目的) 白金の使用量および作成コストを最小限に抑制し、かつ簡便な実験器具を利用することにより、学校教育現場でも容易に作成できる学校教材用白金被覆電極を開発することを目的とした。 (研究方法) 1.白金コロイドの合成条件の検討 クエン酸による塩化白金酸の還元により白金コロイドを合成した。還流時間およびクエン酸濃度を変えて白金コロイドの粒径を制御することを試みた。 2.白金コロイドの集積条件の検討 コロイド集積時における溶液のpH、温度、コロイド濃度を変えて、コロイド集積の最適条件を検討した。 3.電極性能の評価 酸素、プロトンおよび三ヨウ化物イオンの還元に対する電気化学活性を評価した。 (研究成果) 1.白金コロイドの合成条件の検討 クエン酸大過剰の条件では、白金コロイド粒径はクエン酸濃度にあまり影響を受けなかったが、還流時間が長くなるにつれてコロイド粒径は増加することが分かった。 2.白金コロイドの集積条件の検討 白金コロイド水溶液のpHを変化させてコロイドを吸着させたところ、pH=5以上ではほとんど吸着しなかったが、pH=3~4付近で急激にコロイド吸着が促進することを見出した。コロイド濃度を変えて吸着実験を行い、コロイドの吸着等温線を測定した。吸着等温泉がLangmuir吸着等温式で解析できることが分かった。 5~35℃の範囲でコロイドの吸着等温線を測定したところ、この温度範囲で吸着等温線はほとんど温度依存しなかった。 3.電極性能の評価 酸素、プロトンおよび三ヨウ化物イオンの還元に対する電気化学活性について、白金コロイド集積電極と同量の白金を被覆した白金熱析出電極を比較した。いずれの電気触媒活性においても、白金コロイド電極の方が高かった。
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