2009 Fiscal Year Annual Research Report
オホーツク地域における住宅用熱交換エレメントの凍結防止
Project/Area Number |
21919024
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
中西 喜美雄 Kitami Institute of Technology, 技術部, 技術員
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Keywords | 熱交換型換気システム / 熱交換エレメント / 結露・凍結防止対策 |
Research Abstract |
研究目的: 北国で標準建築となりつつある高断熱・高気密住宅では、熱交換型換気システムの設置が必須となる。しかし、厳冬期において日平均気温がマイナスとなるオホーツク地域においては、熱交換エレメント内部において結露、凍結が発生し、熱交換性能の大きな低下が見られる。本研究は、寒冷条件下において熱交換型換気システムを使用する際に問題となる結露・凍結を防止し、さらにその熱交換性能を向上させることを目的としている。 研究方法: 一般的な寒冷地住宅を想定した外気温0℃~-20℃、室内温度20℃、室内湿度50%、換気量100m^3/hでの結露・凍結現象を再現し、熱交換性能に及ぼす外気温、室内温度・湿度の影響を明らかにする。また、熱交換エレメントの凍結防止法として、20℃の室内空気を一時的に外気として供給することで凍結を防止する手法を導入し、その適用の効果を検証する。 研究成果: 容積1.4m^3の模擬室内、0.5m^3の冷凍庫を用いた外気供給源、特殊和紙製波形プレートの熱交換エレメント、加湿器、電気ヒータ等で構成された模擬室内を作製し実験を行った。なお、1条件における実験時間は4時間とした。得られた研究成果を要約して以下に示す。 1.外気温度が-5℃以下となる場合に、結露・凍結によって換気および熱交換の両性能が低下し、外気温が低いほどその傾向は顕著に見られる。 2.ファイバーカメラによる映像から、外気温が-5℃以下では凍結による流路の閉塞が観察された。 3.外気温度が-15℃の条件下では、還気相対湿度によらず換気および熱交換の両性能は大きく低下する。 4.30分ごとに90秒間あるいは120秒間、室内空気を外気として用いることによって凍結が防止されることを確認した。
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Research Products
(1 results)