2009 Fiscal Year Annual Research Report
Pdナノ微粒子とナノ構造発光材料との複合化による新しい水素ガスセンサーの開発
Project/Area Number |
21920017
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
東畠 三洋 Kyushu University, 大学院・システム情報科学府, 技術専門職員
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Keywords | 水素ガスセンサー / ナノ構造体 / 紫外光応答 |
Research Abstract |
本研究の目的は、安全な水素エネルギー社会を築くため、高性能な水素ガス漏れ検知センサーや水素ガス濃度センサーを開発することであり、現在用いられている酸化物半導体センサー等の問題を解決すべく、更に小型で安価な高性能水素ガスセンサーを目指し(目標性能:検知感度100ppm~数%程度、応答速度<1s、水素ガス選択性に優れ、室温動作し、広範囲計測が可能)、水素ガスに対して優れた触媒分解作用をもつPdに着目し、これを用いた水素ガスセンサーの開発を行っている。 本年度得られた研究方法・成果は下記の通りである。 1.紫外発光ナノ構造体の作製と紫外光応答 ナノ微粒子支援レーザー堆積法を用いて水平配向したZnOナノワイヤーの作製を行った。図1に一例のSEM像を示す。また、これにAu電極を作製し紫外発光センサーとした,その特性評価として作製したセンサーへ一定の直流電圧を印加し、紫外光照射有無による電流値の時間変化を確認した。結果、応答速度に問題はあるが高感度に反応することが分かった。その結果の一例を図2に示す。 2.Pdナノ微粒子作製及び紫外発光センサーへの修飾技術の確立 液相レーザーアブレーションを用い、界面活性剤等の添加物を含まない粒子径50nm程度のPdナノ微粒子水溶液を作製し、作製したセンサーへ滴下、修飾を行い紫外光応答変化を確認したがPdナノ微粒子の影響は見られなかった。 その原因としてナノ微粒子とナノワイヤーとの付着状態が影響しているのではないかと考え、次に付着面積を大きくすべく、滴下後、Nd:YAGレーザーを照射し、改善を試みたが現在のところ良い結果が得られていない。今後は、TEMにより付着状況を確認しながら、修飾用レーザーの波長や強度を変化させ、紫外光応答変化を確認し、水素ガス暴露実験等を行って行く予定である。 図1:水平配向酸化亜鉛ナノワイヤーのSEM像 図2:紫外光応答特性
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Research Products
(3 results)