2009 Fiscal Year Annual Research Report
Peer Educationプログラムの開発と実践的研究
Project/Area Number |
21934014
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
三並 めぐる Ehime University, 附属高等学校, 養護教諭
|
Keywords | 高校生 / ピアエデュケーション / 意識調査 |
Research Abstract |
本研究では、Peer Educationプログラムの開発、実践を計画し、5月の生徒保健委員宿泊研修会で3年生が1・2年生の保健委員へ喫煙防止のためのPeer Educationを行った。研修後生徒たちと話し合う中で、身近な問題として意志決定や行動選択できるためには、高校生自身が喫煙、飲酒、薬物の問題について取り組む必要性があると考え、以下のプログラムで実践を行った。 高校生が主体的な活動ができることをねらいとして、生徒への指導は本研究者がおこなった。高校生が喫煙、飲酒、薬物についての文献検討など事前研究を行った後、質問用紙を自分たちで作成し、A県のふたつの高校に依頼し、調査を行った。その結果、以下のことが明らかになった。(1)未成年の喫煙は依存症になりやすいなど健康被害については多くの生徒が認識していた。(2)低タールタバコやFCTCなどの認識度は半数の割合であり、広告分析スキルや諸外国の取組みについての教育が必要である。(3)喫煙、飲酒とも友達からの影響も受けやすく、ソーシャルトレーニングなど、具体的な健康教育が必要である。(4)高校生は喫煙、飲酒とも小学校時代から勧誘される機会があり、現在行われている小学校時代からの教育の充実が重要と考えられた。(5)小学校時代から喫煙を始めた生徒は、飲酒体験や勧誘体験も多く、小中学校との連携が重要であり、包括的な取組みが必要である。(6)男子生徒は、喫煙と飲酒の関連性が高く、重点的な喫煙防止教育が必要である。(7)喫煙や飲酒は、家族や友人の影響をうけており、特に親の影響も強かった。 家族や地域の保健師など専門家との連携の必要性があると考えられ、児童生徒の実態把握や健康教育を推進していく養護教諭の果たす役割は大きいことが認識された。これらの研究成果については、第17回日本養護教育学会学術集会において発表を行った
|
Research Products
(2 results)