2023 Fiscal Year Annual Research Report
欧米諸国の生命倫理に関する基本理念及び運用・制度の法学的、哲学・倫理学的比較研究
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21H00468
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
小出 泰士 神奈川大学, 国際日本学部, 講師 (30407225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅見 昇吾 上智大学, 外国語学部, 教授 (10384158)
秋葉 悦子 富山大学, 学術研究部社会科学系, 教授 (20262488)
盛永 審一郎 公立小松大学, サステイナブルシステム科学研究科, 特任教授 (30099767)
松田 純 静岡大学, 人文社会科学部, 名誉教授 (30125679)
小林 真紀 愛知大学, 法学部, 教授 (60350930)
本田 まり (眞鍋まり) 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (60384161)
香川 知晶 山梨大学, 大学院総合研究部, 医学研究員 (70224342)
横野 恵 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授 (80339663)
児玉 聡 京都大学, 文学研究科, 教授 (80372366)
品川 哲彦 関西大学, 文学部, 教授 (90226134)
奥田 純一郎 上智大学, 法学部, 教授 (90349019)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 生命倫理 / 医療倫理 / 終末期医療 / ゲノム編集 / 中絶 / 人間の尊厳 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在フランスでは、「死への積極的介助」を非刑罰化すべきかどうかという問題が議論されている。ヨーロッパの周辺国で、それが次々と非刑罰化あるいは合法化されていく状況に、フランスでも対応せざるを得ない状況である。終末期医療の態勢に関して、欧米諸国とわが国とではかなり隔たりがあるが、わが国でもいずれは問題になると思われる自殺幇助や安楽死の問題を考えるべく、今年度は、フランスから2名の研究者を招聘し、日本を代表する生命倫理学者2名とともに、東京でシンポジウムを開催した。そこで、フランスと日本とアメリカにおける終末期医療についての考え方を比較検討した。2名のフランス人研究者には、さらに京都で、フランスの生命倫理法の課題について、講演していただいた。生命倫理に関する法律がほとんどないわが国にとって、いずれもきわめて示唆に富む内容であった。 また、わが国に生命倫理学というものが導入されて40年近くが経とうとしている今、生命倫理学の健康診断と、今後生命倫理学に何ができるのかということを、検討するために、これまで生命倫理学者として活動してきた研究者によるシンポジウムを開催し、生命倫理学の現状と課題について議論した。 そのほか、ゲノム編集に関する世界の動向や、胎児条項をめぐるイギリスでの議論、教皇庁生命科学アカデミーの近況など、それぞれの研究分担者が自身の専門性を生かして、積極的に海外の生命倫理の状況について、資料を収集し、それを分析・研究した上で、報告・共有できたことにより、欧米諸国の生命倫理の基本理念や価値観について、哲学的、法学的に比較研究をし、世界の状況についての認識を得ることができ、他山の石として、わが国の今後の参考とすることができた。 その主な成果は、年度末に刊行・配布した『生命倫理・生命法研究資料集Ⅸ』によって、わが国の多くの斯学の研究者に共有していただくことができた。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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