2021 Fiscal Year Annual Research Report
反実仮想実験による炭素価格付加政策の排出削減効果と世界経済への影響の分析
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21H00700
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山形 孝志 大阪大学, 社会経済研究所, 特任教授(常勤) (20813231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
敦賀 貴之 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (40511720)
植松 良公 一橋大学, ソーシャル・データサイエンス教育研究推進センター, 准教授 (40835279)
生藤 昌子 大阪大学, 大学院国際公共政策研究科, 教授 (60452380)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | panel data / factor model |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では以下の3つの研究問題の分析を目的とする:(I)グローバルな炭素排出量と国際経済との関係; (II)炭素排出削減政策の効果とマクロ経済に与える短・中期的影響;(III) IPCCで報告されている外部研究結果に基づく気温上昇予測値の導出過程。これら研究問題の分析を、次の具体的研究課題を遂行することにより達成しようとする:【研究課題1】高次元VARモデルの推定・検定手法の開発【研究課題2】炭素排出削減政策の効果とマクロ経済に与える影響:統計的分析【研究課題3】炭素排出削減政策の効果とマクロ経済に与える影響:理論的分析【研究課題4】IPCCで報告されている気温上昇予測値の導出過程の統計的分析 2021年度の研究実績 ・【研究課題1】を大きく進め、これまでの成果を国際学会で発表した。また、【研究課題1】の派生研究である、クロスセクションで係数が異なるパネルデータ分析手法に関する論文を脱稿し、国際学会で発表、同論文は国際誌Econometrics Journalに掲載が決まった。 ・既存の高次元VARモデル検定法を使い【研究課題2】を実施した論文を国際学会(European Association of Environmental and Resource Economists)で発表した。上記研究問題(I)(II)を分析した同論文は国際誌Energy Economicsに掲載された。同論文では、パンデミックの世界経済およびCO2排出に与える影響を、推定した動学パネルモデルに基づき反実仮想実験を用いて評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【研究課題1】については順調に進展している。すでにいくつかの派生研究が始まっており、当初の計画より多くの研究成果が予想される。【研究課題2】については、既存の統計手法を使った研究により部分的に達成されたといえよう。【研究課題3】については現在のところ派生研究が中心となっており、計画より遅れている。【研究課題4】は初稿に向け順調に進んでいる。よって、全体的におおむね順調に進展しているといえよう。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に【研究課題1】については初稿の脱稿を目指し、その他派生研究を進めていく。【研究課題2】については部分的成果を踏まえ、【研究課題1】で開発した統計手法をつかった研究を考えていく。【研究課題3】は課題研究と同時に、その派生研究を進めていく。【研究課題4】については初稿の脱稿を目指す。
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Research Products
(13 results)