2023 Fiscal Year Annual Research Report
森林から河川へ流出する炭素量は吸収量に対してどの程度の割合なのか?
Project/Area Number |
21H02238
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
高木 正博 宮崎大学, 農学部, 教授 (70315357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 慶規 宮崎大学, 農学部, 准教授 (10615446)
松本 一穂 岩手大学, 農学部, 准教授 (20528707)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 炭素収支 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,森林生態系における炭素の大気からの吸収量と同時に河川への流出量を測定することによって,吸収量に対する流出量の相対的な割合を評価し,森林の炭素収支を正確に明らかにすることである。研究計画として次の3項目を実施することとしていた; 1) 河川を経由した森林からの炭素流出量の測定,2) 微気象学的手法を用いた森林への炭素吸収量の測定,3) 濁度を指標とした炭素流出量の簡易推定手法の提示。 令和5年度は,2) の微気象学的手法を用いた森林への炭素吸収量測定システムが4月にようやく完成し観測を開始した。以降大きなトラブルもなく順調にデータを収集することができた。また1)の河川を経由した森林からの炭素流出量の測定も軌道に乗せることができ,数回の降水に伴う出水時のデータを得ることができた。さらに3)の濁度を指標とした炭素流出量の簡易推定手法の提示についても,1)と同時にデータを収集することができた。 2) の炭素吸収量測定システムはエンクローズドパス方式を採用したために台風に伴う豪雨時を除きデータを収集できた。1日当たりの日中の炭素吸収量は予想に反し春に多く夏に少なかった。これは夏は高温により必ずしも光合成活性が高くならないことによると考えられる。最大値は5月下旬に記録した7.3 gC m-2 d-1であり,他の生態系と比べると必ずしも高くはないようである。また常緑広葉樹林であるため冬でも想定外に大きな炭素吸収量を示すことが明らかとなった。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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