2021 Fiscal Year Annual Research Report
正中縫線核セロトニン合成能低下による海馬機能低下とうつ様行動増加仮説の検証
Project/Area Number |
21H02668
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉岡 充弘 北海道大学, 医学研究院, 教授
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Project Period (FY) |
2021
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Keywords | セロトニン |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度の研究計画は、目的1「1. 正中縫線核のセロトニン合成能のみを時空間特異的に低下させる方法を確立」を行うことであった。ゲノム編集を引き起こすためのアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターの脳内投与では、正中縫線核の大部分でTPH2ノックアウトを引き起こし、かつ他のセロトニン神経起始核にまで漏れない投与量・方法を決定する必要がある。いくつかの投与座標、投与量を検討した結果、正中縫線核の吻側側と尾側側にそれぞれ800nL注入することで最適な結果を得ることが出来た。さらに、TPH2遺伝子のノックアウトの確認として、シークエンスによるDNA配列変化の確認、免疫染色によるTPH2タンパク発現消失の確認、HPLC-ECD(電気化学検出高速液体クロマトグラフィー)によるセロトニン量減少の確認、の3つを実施することが計画されていた。前者二つは完了し、DNA配列が目的遺伝子だけで変化していること、TPH2タンパク発現が消失していることを確認できた。最後のHPLCについては実施方法を検討中に研究代表者が死去したため、課題が打ち切られ、完了することが出来なかった。また、正中縫線核-海馬経路特異的な操作のために、Cre依存性にCas9を発現する改変AAVベクターは研究分担者の西谷直也(金沢大学)に作製を依頼し、準備を進めていたが、これも途中で中止となった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため, 記入しない
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため, 記入しない。
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