2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of PET imaging of brain immunity as a biomarker for drug development to treat neurodegenerative diseases
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21H02876
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
木村 泰之 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 認知症先進医療開発センター, 副部長 (20423171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池沼 宏 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 認知症先進医療開発センター, 研究技術員 (10751159)
小縣 綾 岐阜医療科学大学, 薬学部, 助教 (10805857)
今村 真一 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 研究推進基盤センター, 室長 (40873203)
境 崇行 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 認知症先進医療開発センター, 研究員 (40881925)
古山 浩子 岐阜大学, 工学部, 准教授 (50402160)
加藤 隆司 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院 放射線診療部, 部長 (60242864)
安野 史彦 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 部長 (60373388)
季 斌 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 認知症先進医療開発センター, 客員研究員 (80392223)
外山 宏 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90247643)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | microglia / 陽電子断層撮像法 / PET / Alzheimer's disease / CSF1R |
Outline of Annual Research Achievements |
アルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患において、異常タンパクの蓄積やそのタンパクが神経細胞障害をきたす過程に、ミクログリアやアストロサイトなど脳内の免疫を担当する細胞の機能異常が、深く関わっていることが明らかになってきた。そこで、これらの免疫細胞の機能を標的とした治療法の開発が進みつつあるが、臨床利用できる画像バイオマーカーの信頼性は十分ではない。本研究では、脳内の免疫機能に関わり、創薬標的として有望とされる分子を可視化する新規PETリガンドの開発を行い、神経変性疾患の新規治療法開発に役立てることを目的とする。 これまで、ミクログリアの分化・生存に必須な分子であるcolony-stimulatingfactor1receptor(CSF1R)を標的とした新規PETリガンド[11C]NCGG401について、健常ボランティアを対象とした安全性・有効性試験を実施した。この臨床研究では、まず健常ボランティア約3名を対象とし、[11C]NCGG401注射液を投与し、全身のダイナミック撮像を行いその全身動態を明らかにした。さらに、その全身動態から、[11C]NCGG401注射液の単位放射能量投与時の被曝線量を推定した。次に、健常ボランティア約6名を対象とし、[11C]NCGG401注射液を投与し、頭部のダイナミック撮像と、動脈血中放射能濃度測定および代謝物分析のための動脈血採血を行った。結果、9名の対象者において、重篤な有害事象は認めなかった。また、[11C]NCGG401注射液の単位放射能量投与時の被曝線量は、他の11C標識PETリガンドと同程度であった。さらに、[11C]NCGG401の脳移行性は良好で、分布容積としての定量性は良好であることが明らかになった
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
[11C]NCGG401注射液について、特定臨床試験を実施し、健常ボランティアにおける安全性・有効性を評価することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
[11C]NCGG401注射液について、アルツハイマー病患者を対象とした特定臨床研究を開始する。
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