2023 Fiscal Year Annual Research Report
堆積物コアDNAを用いた海跡湖の近過去魚類群集と環境変遷との関係解明
Project/Area Number |
21H03649
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
高原 輝彦 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 教授 (10536048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土居 秀幸 京都大学, 情報学研究科, 教授 (80608505)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 堆積物コアDNA / 環境DNAメタバーコーディング / 魚類相 / 古環境 / 神西湖 / 東郷湖 / 湖山池 |
Outline of Annual Research Achievements |
海跡湖の湖底に堆積したコアには、自然災害や社会・経済的な影響による環境変遷の履歴が保存されている。この堆積物コアの情報(元素やDNAの組成など)を読み解くことで、過去の環境変遷にともなって海跡湖がどのような影響を受けてきたのかを明らかにできる。本研究では、環境DNA分析を用いて、山陰の海跡湖5つにおいて堆積物コアDNAの情報から魚類相の復元と環境変遷の解明を試みた。2023年度は、これまでに採集済みの宍道湖・中海のサンプルの分析を継続するとともに、不攪乱柱状採泥器を用いて神西湖・東郷湖・湖山池において堆積物コアサンプルを新たに3本ずつ採取して処理を進めた。これら新たに採取した湖3つのコアサンプル1本ずつを用いて(神西湖:40cm、東郷湖:18cm、湖山池:28cm)、各層2cmずつに分取した後、DNAを抽出した。神西湖と東郷湖のコアサンプルの環境DNAメタバーコーディング(MB)解析を実施した結果、表層水サンプル(1L)に比べてコアサンプル(各層約9g)では検出される魚種数が少なくなった(神西湖:水19種・コア7種、東郷湖:水13種・コア8種)。また、2022年10月に宍道湖で採取していたコアサンプル6本(18-38cm)についてもDNA抽出とMB解析を実施した。その結果、6本のうち4本のコアで深さ10cm以降の層では魚類DNAが非検出になった。このことから、宍道湖のコアでは、魚類DNAは10cm程度までしか保存されていない傾向が明らかになった。また宍道湖では、多くのコアサンプルでコノシロDNAの検出頻度が高かったことから、近過去において本種が優占種であった可能性が考えられた。現在、湖山池のコアサンプルのMB解析の準備を進めており、今後、各湖のコアサンプルの年代推定を行い、検出された魚種DNAと年代との関係性などを明らかにする必要があると考えている。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)