2023 Fiscal Year Annual Research Report
Ultra-High-Resolution Visualization of 3D Scanned Big Data for Assisting Recognition of Large-Scale 3D Structures in the Real World
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21H04903
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田中 覚 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (60251980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 亮 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (00609836)
坂野 雄一 愛知学院大学, 心理学部, 教授 (10443904)
伊達 宏昭 北海道大学, 情報科学研究院, 准教授 (20374605)
坂本 尚久 神戸大学, システム情報学研究科, 准教授 (20402745)
矢野 桂司 立命館大学, 文学部, 教授 (30210305)
山口 欧志 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 研究員 (50508364)
陳 延偉 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (60236841)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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Keywords | 3次元計測点群 / 高精細可視化 / エッジ強調可視化 / 没入型ビジュアル分析 / デジタルアーカイブ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究実施計画の各項目に関連して、以下の研究成果を上げた: (1) 3次元計測データの高精細な透視可視化のために提案された「ノイズ透明化手法」を、写実的可視化に発展的に適用するために、「点ベースデプスピーリング法」を開発している。本年度は、ピクセル毎に点群をZ値(視線方向の深さ)によってレイヤ分けし、色分布が安定しているレイヤ群を自動抽出してレイヤ間での色平均を計算するという、新しいノイズ処理手法を開発した。これにより可視化品質が大幅に向上した。研究成果に関して国際会議論文を投稿中である。 (2) 3次元計測データが記録する建築物等に関して、立体構造を特徴づける3次元エッジを自動抽出し、強調可視化する手法を開発している。本年度は、従来手法ではエッジ強調可視化が困難であった、鋭く尖った「シャープエッジ」と丸みを帯びた「ソフトエッジ」が混在したデータに関して、色と不透明度のグラデーションを工夫することにより、視認性の高いエッジ強調可視化を実現した。研究成果に関して国際ジャーナルへの論文投稿を準備中である。 (3)写真のみ残されている文化財等を3次元復元し、可視化に取込む手法を開発している。本年度は、画像のエッジ検出とセマンティックセグメンテーションのタスクを統合することで、深度情報を高精度に復元する手法を開発した。この研究成果に関して、ACMの著名国際会議に論文を投稿中である。 (4)3次元計測データを没入環境でビジュアル分析するために、3次元エッジ強調を取り入れたVRを構築する手法を開発した。3次元エッジを視覚ガイドとして利用することで、半透明VRにおける奥行き認知の正確性が大きく改善されることを実証した。研究成果に関して、可視化情報学会の学術論文誌Journal of Visualization で論文が採択された。 (5) 本研究の成果を報告する招待講演を、3つの学会で行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の3点を考慮して、研究計画の全ての項目に関連して、研究は順調に進展していると判断する: (1) 手法開発に関しては、上記の「研究実績の概要」で述べたように、研究計画の全ての項目に関連して、重要な研究成果を上げることができた。 (2)開発した手法を用いたシステム開発に関しては、開発手法で生成した画像群を活用してビジュアルデータベースを構築できた。その成果は、著名国際学会 ISPRS (International Society for Photogrammetry and Remote Sensing) が主催する国際会議で論文発表できた。 (3) 3次元計測によるデータ収集に関しては、まだ残るコロナ禍の影響のため海外出張を行えなかったが、海外の研究協力者に計測を依託できた(インドネシア・ボロブドゥール寺院)。一方、国内での3次元計測は十分に行えた(祇園祭・太子山、徳島城博物館の甲冑、神戸のイスラム教モスク)。これらにより、実験データの新規収集も十分に行えた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の最終年度である2024年度においては、これまでの研究成果を踏まえて、以下の3点に注力して研究活動を進める: (1) これまでの研究成果を統合した3次元計測データ高視認性可視化手法の開発と、そのVR応用:開発した2つの手法「点ベースデプスピーリング法」 および 「ソフトエッジを取り入れた特徴強調」を融合させ、3次元計測ビッグデータのビジュアル分析に適した高視認性可視化手法を構築する。さらに、構築した手法をVR環境でも実装し、高視認性の没入型ビジュアル分析を実現する。VR環境においては、特徴強調が形状の認知に与える影響を、心理実験によって客観的に評価する。 (2) 研究成果の発信:ACM等の可視化分野の重要国際会議、ISPRS Journal 等の3次元計測分野の重要国際ジャーナルなどに、4年間の研究成果をまとめた論文を、複数件発表する。また、文化財に関係の深い文系の学会などでも、講演などを通じて研究成果を発信する。 (3) 研究を通じた社会貢献:開発した手法を企業連携を通じてソフトウェアアプリケーションとして世に出す社会実装の準備を進める。また、所属大学の社会貢献プロジェクトなどを通じて、祇園祭の山鉾、神戸のイスラム教モスク、その他のデジタルアーカイブ等に貢献する。
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[Journal Article] Developing a Multimodal Database of Digital Archives for Cultural Heritage Sites --- A Case of Digitally Preserving the Borobudur Temple of Indonesia2023
Author(s)
B. Batjargal, J. Pan, S. Ji, L. Li, H. Yamaguchi, K. Hasegawa, T. Nishibayashi, A. Maeda, U. Sarjiati, F. I. Thufail, Brahmantara, S. Tanaka
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Journal Title
The International Archives of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences
Volume: XLVIII-1/W2-2023
Pages: 713-720
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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