2021 Fiscal Year Annual Research Report
Foundation of Co-creative Learning based on Symbol Emergence Systems Theory
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21H04904
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
谷口 忠大 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (80512251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 良信 立命館大学, 情報理工学部, 講師 (20609416)
谷口 彰 立命館大学, 情報理工学部, 講師 (70831387)
ElHafi Lotfi 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 助教 (90821554)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Keywords | 機械学習 / ソフトコンピューティング / 記号創発 / コミュニケーション創発 / 確率的生成モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では記号創発システム論に基づく人間ロボット融合系の共創的学習理論の基盤創成を目指して研究推進を行った.本研究は以下の4つの研究項目から構成される. [課題1] マルチモーダル表現学習に基づくロボット間の記号創発,[課題2] 複数の人間における記号創発のモデル分析とダイナミクス検証,[課題3] 人間とロボット融合系における共創的学習の創成,[課題4] サービスロボットにおける共創的学習の応用,である. この中で,2021年度においてはこの内[課題1]と[課題2] に関して主に取り組んだ.[課題1]に関しては先行研究のモデルを拡張し,複数モダリティ(視覚,触覚,聴覚など)を持ち異なる身体性を有するロボット間の記号創発に発展させた.深層生成モデルによる表現学習と文単位での発話と理解にも拡張した.また共創的学習の理論的基盤となる数理モデルを明らかにした.[課題2] に関しては複数の人間における記号創発ダイナミクスを複数の認知主体の間での分散的なベイズ推論として定式化し,実験記号論のアプローチにより検証を進めた.さらに以上をまとめて成果発表を行うと同時に[課題3] の準備を進めた. 特にマルチモーダル情報に基づく記号創発モデルであるInter-MDMを提案し,二者のエージェントが創発した記号を通して自らの欠損したモダリティ情報を他者から伝達された記号によりある程度補いうることを構成的に示した.またInter-personal cross-modal inferenceという概念を提案し,記号的なコミュニケーションがクロスモーダル推論の枠組みで捉えられることを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実施計画に示した課題を概ね達成しており、記号創発を深層確率的生成モデルの分散的なベイズ推論として捉える描像を明らかにすることができた.当該研究課題を推進する上で,初年度としておおむね順調な進展をしている.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従い,当該研究課題を推進していく.[課題1] マルチモーダル表現学習に基づくロボット間の記号創発に関しては,N体エージェントの記号創発へ拡張するとともに,交差状況学習などよりマルチモーダルで言語の複雑性を含んだモデルの拡張を行う.[課題2] 複数の人間における記号創発のモデル分析とダイナミクス検証に関しては人間の被験者を用いた実験記号論アプローチで得られた実験データを本研究で提案している確率的生成モデルにより分析する.[課題3] 人間とロボット融合系における共創的学習の創成に関しては,人間機械混成系での基本的な知見を明らかにする.[課題4] サービスロボットにおける共創的学習の応用に関しても記号創発の工学的応用の基本的な方法論を明らかにしていく.
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Research Products
(8 results)