2022 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアの細胞内分布の破綻が惹起するプリオン病の神経変性機構の解明
Project/Area Number |
21J10124
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
清水 琢音 麻布大学, 獣医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | 14-3-3タンパク質 / Tom複合体 / プリオンタンパク質 / 熱ショックタンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は細胞質におけるPrPのミトコンドリアへの標的化機構を明らかとするため、タンパク質のミトコンドリアへの局在に関与する分子シャペロンとPrPの相互作用の検出を試みた。前年度にRNA干渉を用いた阻害実験によって関与が見出された14-3-3タンパク質とPrPの相互作用の検出を免疫沈降法とウェスタンブロットを用いた実験系によって試みたところ、7つのアイソフォームから構成される14-3-3タンパク質のいずれともPrPの相互作用が検出されなかった。一方でPrPはタンパク質の輸送や分解の制御に関与し、細胞内のタンパク質恒常性を維持することが知られている熱ショックタンパク質70 (HSP70) ファミリーのHSC70と安定した複合体を形成することが見出された。14-3-3タンパク質はミトコンドリアや細胞質に局在する分子であるTOMM34を介してHSP70のリフォールディング効果を調節することも報告されていることから、14-3-3タンパク質が間接的にPrPのミトコンドリアへの標的化を制御している可能性が示唆された。 また、前年度にミトコンドリア外膜上のタンパク質の受容体であるTom複合体のうち、Tom70の発現阻害がPrPのミトコンドリアへの局在を阻害した結果を踏まえ、ミトコンドリア内におけるPrPとTom70の局在を蛍光免疫染色によって観察したところ、ミトコンドリア内においてPrPとTom70の共局在は観察されなかった。以上の結果から、ミトコンドリアに標的化したPrPはTom70によって認識された後、Tom複合体と異なる局在をとる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Ganglioside <scp>GM3</scp> deficiency enhances mast cell sensitivity2023
Author(s)
Komuro Mariko、Mizugaki Hinano、Nagane Masaki、Morimoto Misako、Fukuyama Tomoki、Ogihara Kikumi、Naya Yuko、Yokomori Emi、Kaneshima Kimika、Kawakami Yasushi、Kamiie Junichi、Shibata Yuki、Suzuki Mira、Shimizu Takuto、Kawashima Nagako、Okamoto Mariko、Ikeda Teruo、Yamashita Tadashi
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Journal Title
The FEBS Journal
Volume: n/a
Pages: n/a - n/a
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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