2021 Fiscal Year Research-status Report
近代日本における通俗教育にみる課外読み物の選書に関する基盤的研究
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21K00282
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
目黒 強 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (70346229)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 児童文学 / 社会教育 / 図書館 / 課外読み物 / 選書 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、通俗教育関連資料における課外読み物関連記事の調査・収集・分析と『図書館書籍標準目録』における「少年書類」掲載書籍の調査・収集・分析に取り組んだ。 まずは、通俗教育関連資料における課外読み物関連記事の調査・収集・分析であるが、明治・大正期における図書館界のオピニオン誌であり、図書館における課外読み物の取り扱いに関する考え方を知ることができる史料である『図書館雑誌』を中心に文献調査を実施した。調査の結果、児童図書館の存在意義を脅かしかねない有害図書については排除する傾向にあったこと、ただし、「お伽噺」・「探検小説」・「小説」についてはその限りではなかったことなどが明らかとなった。以上の研究成果は、2021年11月開催の日本児童文学学会第60回研究大会にて口頭発表し、その発表を論文化したものが2022年9月刊行予定の『神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要』16巻1号に掲載される予定である。 次に、『図書館書籍標準目録』における「少年書類」掲載書籍の調査・収集・分析であるが、『図書館雑誌』の文献調査を通して同目録が発行されるに至った経緯を明らかにするとともに、調査期間内に発行された同目録を収集し、「少年書類」掲載書籍の基本データの整理に着手した。なかでも、日本図書館協会が文部省へ建議したことにより、『図書館書籍標準目録』が作成されるに至った経緯が明らかとなり、新たな知見を得ることができた。なお、この成果についても、上述した紀要論文で取り上げている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
通俗教育関連資料における課外読み物関連記事の調査・収集・分析については、『図書館雑誌』などの文献調査により順調に進んでいるが、『図書館書籍標準目録』における「少年書類」掲載書籍の調査・収集・分析については、コロナ禍により資料整理を補助するアルバイトを雇用できなかったため、遅れが生じているため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、『図書館書籍標準目録』における「少年書類」掲載書籍の調査・収集・分析の遅れを取り戻しつつ、学校教育関連資料・児童文学関連資料の調査・収集・分析にも着手したい。
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Research Products
(1 results)