2023 Fiscal Year Research-status Report
Compiling a JFS word and phrase list using corpora
Project/Area Number |
21K00620
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
本田 ゆかり 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 研究員 (00817413)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
投野 由紀夫 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (10211393)
野口 芙美 東京福祉大学, 教育学部, 講師 (60844404)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 日本語教育 / 語彙リスト / JF日本語教育スタンダード / 日本語教育学習支援ツール / コーパス / CEFR / 日本語教科書 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 初級日本語会話データベースに対するJFスタンダードCando番号の付与 令和5年度は前年度から引き続き、日本語教科書の会話文とJFスタンダードCando記述文を紐づけるため、「初級日本語教科書データベース」にCandoタグを付与する作業を行った。「初級日本語教科書データベース」には、『みんなの日本語初級1,2』(第二版、スリーエーネットワーク)『初級日本語げんき1、2』(第三版、ジャパンタイムズ)『できる日本語初 級、初中級』(アルク)、『まるごと日本のことばと文化 入門、初級1、初級2』(三修社)の4種類の初級日本語教科書の会話文を収集した。 これらの中でも『みんなの日本語』や『げんき』のような構造シラバスの教科書会話文は、場面や機能に基づくCando記述文と結び付けにくいため、タグ付け作業に時間を要していた。しかし、『みんなの日本語』では、会話文のCandoにあたる「練習C やりとりの内容」と「練習C 機能、場面、事柄で括ったリストの内容」がWeb上に公開されたので、これに基づいて作業を進めることができた。 2. JF生活Candoを分析対象に追加 JFスタンダードCandoに加え、令和4年度はJF生活Cando(381項目)が新たに公開された。これは日本での生活場面で求められる基礎的な日本語コミュニケーション力をCan-do Statementとしてリストにまとめたものであるが、初級日本語教科書の会話文とマッチする項目が多い。そこで、本研究ではJF生活Candoも分析対象として加え、タグ付け作業を継続している。 3. 日本語教育支援ツールの開発 本研究では、初級日本語教科書に出現する会話文とCandoとの対応を検索して表示する教育支援ツールの開発を行っている。。今年度は昨年度作った試用版をもとに、デザインや機能の改良を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の計画当初は、JFスタンダードCandoだけを分析対象としていた。しかし、昨年JF生活Candoとして新たに381項目のCandoが公開された。これらは本研究が対象としている初級日本語教科書の会話文ともマッチする項目が多い。そこで本研究では、日本語教育の現場や研究に役立つリソースや支援ツールを提供することを目指し、JF生活Candoも分析対象として加えることにした。 このようなことから分析対象が大幅に増えたため、研究の完了までに追加時間が必要となり期間を延長した。
|
Strategy for Future Research Activity |
1. JF生活Candoと教科書会話文の紐づけ JF生活Cando記述文と「初級日本語教科書データベース」を紐づけるためのタグ付け作業には、複数の研究協力者の協力を得て進めていく予定である。
2. 日本語教育支援ツール 研究計画時は、①「会話文とCandoの対応を検索するツール」のほかに、本研究で作成する語彙リストを実装した②「語彙チェックツール」を別に開発する予定だった。しかし、①のツールにおいて、会話文と一緒に語彙も表示できるように改良したため、②の語彙リスト専用ツール開発は不要になった。語彙リスト本体はこのツールからダウンロードする形にする計画である。
|
Causes of Carryover |
本研究にとって重要な資料が新たに公開され、この資料を含めて分析を進める必要性が生じたため研究計画を変更した。これに伴い研究協力者に支払う人件費、物品等も追加で必要になり、経費の内訳や支払いの時期、期間も変更することになった。
|