2022 Fiscal Year Research-status Report
談話表現の習得における母語の影響の解明:マルチレベルモデルを用いて
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21K00660
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
小林 雄一郎 日本大学, 生産工学部, 准教授 (00725666)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 学習者コーパス |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、前年度に「Identifying L2 developmental indices while controlling for L1 effects: A multilevel ordinal logistic regression analysis」(Journal of Pan-Pacific Association of Applied Linguistics, 25(2), 87-104)として発表した順序ロジットモデルを用いた解析事例に基づき、その解析手法を解説し、それとともに、Rで順序ロジットモデルを実行するためのRコードを公開した。解析手法の解説とRコードは、「学習者コーパス研究におけるマルチレベル順序ロジットモデルの活用」という論文にまとめ、 『外国語教育メディア学会 (LET) 関西支部メソドロジー研究部会報告論集』 (13, 1-16)に発表した。 また、言語研究における多因子回帰分析(multifactorial regression analysis)の応用に向けて、ランダムフォレスト回帰を用いたケーススタディ(Exploring L2 spoken developmental measures: Which linguistic features can predict the number of words?)と、平滑化回帰を用いたケーススタディ(日本語歴史コーパスを用いた指示代名詞の通時的分析)を行い、それぞれ論文として刊行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した主な研究を1年目に論文化し、2年目(今年度)に、その研究にまつわる解説とプログラムを一般公開できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
前述のように、申請書の計画段階よりも研究が進んでいるため、個々の分析結果に対して質的な解釈を行い、研究を深化する。また、本申請課題終了後を見据えて、さらなる研究の発展性や応用可能性を模索していく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響が長引き、申請時に予定していた国内外の学会が中止、もしくはオンライン開催となり、成果発表にまつわる出張費が使用されなかったことによる。次年度以降は、少しずつ対面ないしハイブリッド開催の学会が増えていくと想定されるため、社会情勢や所属大学のルールを勘案した上で、可能な限り積極的な学会参加と成果発表を行っていく計画である。
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Research Products
(3 results)