2022 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive study of the Kamakura Shogunate Gokenin multi-layered system by exhaustive collection of cases and field survey
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21K00847
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
清水 亮 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (90451731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守田 逸人 香川大学, 教育学部, 教授 (10434250)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 現地調査 / 近現代史料 / 地頭 / 在来御家人 / 荘園 |
Outline of Annual Research Achievements |
現地調査は2回、長崎県長崎市福田地域(肥前国彼杵荘福田村故地)において、現地の方々のご協力をいただき、実施できた。1度目は現地の武家領主(在来御家人福田氏)の館候補地・寺社・湊・田地などの確認、2度目はそれらの再確認と聞き取り調査(福田地域のうち、福田本町)である。また上記の調査と合わせて、当該地域に係る旧字図の証明書(字図カラーコピー)を大量に取得することができた。これらの調査によって予想外に大量の近代地名・地目情報を取得できた。現在、当該地域の旧字図と聞き取り調査、現地調査の際に撮影した写真情報とを、GISに紐付ける作業を行っている。 史料収集については、去年度の作業を継続した。すなわち、九州で惣地頭ー小地頭制が展開した地域、その他の地域で御家人が重層的に地頭職その他の所職・権益を持っている所領、北条氏および有力御家人の所領で御家人出身者を代官としている事例、関東御領の事例といった本課題に関わる事例の抽出・見直しである。さらに、九州で惣地頭ー小地頭制が実施された所領や東北地方の北条氏所領関係の史料について、東京大学史料編纂所架蔵写真帳・影写本の閲覧による形態確認・字句校正を実施させていただいた。 研究会は2度実施し、今後の現地調査の方針、現地調査の結果をGIS等に反映させる方法などについて意見交換を行うとともに、関連論文の合評会を行った。 今年度の研究成果として、鎌倉佐保・木村茂光・高木徳郎編『荘園研究の論点と展望』(吉川弘文館、2023年)のうち、「安芸国沼田荘」・「肥後国人吉荘」を担当・発表した。これらの業績は、沼田荘・人吉荘に関するこれまでの研究蓄積をふまえつつ、本研究の成果を反映させた内容になっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度もコロナ禍であった。したがって、まず、現地調査(長崎県長崎市福田地域)が可能な時期については、現地の方々のご協力を得つつ慎重に見極める必要があった。その他、急な事情で中止せざるを得ない調査もあった(後述)。主にそのようなことから、現地調査の実施が2回にとどまった。 一方、現地調査と平行して入手を進めた近現代の旧字図は、福田地域のおそらく全てにわたる範囲の字ごとの図であり、これらの入手自体は大きな成果ではあった。しかし、予想外に大きな分量となったため、これらを整理する時間自体を、研究時間の中に新たに設定する必要が生じた。 以上の理由から「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
肥前国彼杵荘福田村故地(長崎市福田地域)における現地調査の機会を確保するとともに、福田村故地を知行した福田氏の関係史料を、中近世についても収集・検討していく。また。関東御領・北条氏所領について現地調査の対象地を再策定し、調査に入る準備を進めていく。 史料収集については、前述した、九州で惣地頭ー小地頭制が展開した所領、その他の地域で御家人が重層的に地頭職その他の所職・権益を持っている所領、北条氏および有力御家人の所領で御家人出身者を代官としている所領、関東御領の抽出・見直しを行い、一覧表化を進めていく。一覧表の作成に目処が立った後は、それぞれについて、どのような基準での分類・評価が可能かを検討する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため、出張の実施回数自体が限定された。また年度末、研究分担者とともに出張(長崎県長崎市福田地域)を予定していたが、直前に感染力の強い目の病気にかかっていたことが判明した、そのため、急遽出張を取りやめた。 以上の理由から次年度使用額が発生した。次年度は、この経費を主に出張の実施に充てる予定である。
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Research Products
(1 results)