2023 Fiscal Year Research-status Report
本願寺教団地域史料の基礎的研究~大阪真宗寺院所蔵史料の調査と分析~
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21K00866
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大喜 直彦 山形大学, 地域教育文化学部, 教授 (20828991)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 大坂 / 真宗寺院 / 史料 / 商人 / 信仰 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終的目的は、本願寺教団史料を大系的に位置づけることである。そのために、大阪市の真宗寺院所蔵史料を対象に研究を進める。具体的には当該地域の寺院所蔵史料調査を行い、整理・分析を実施する。ただ、最近まで新型コロナの影響で、大阪市へ容易に近寄ることができず、寺院調査が進めにくかった。しかし、コロナの5類移行により、積極的な寺院調査を開始し、研究を下記①~③のように実施した。①本願寺史料研究所(京都市)所蔵の史料・採訪写真史料よりの史料収集・整理、②歴史的に大阪と関係が深い山形及び東北地域の真宗寺院史料調査の実施、③講演会や論文などでの成果発表。以下、①~③でその具体的な内容を示す。①収集・整理:◎大阪市:津村別院・西善寺ほか各史料、◎東北地域:柏倉家調査(豪農・真宗門徒)、賴圓寺(柏倉家檀家寺)ほか ②史料調査:◎本願寺史料研究所(京都市)◎大阪市の真宗寺院史料収集(津村別院・西善寺ほか)◎東北地域真宗寺院史料収集(柏倉家・賴圓寺ほか)③論文・著書:◎「北条時頼廻国伝説」関幸彦編『軍記ハ史学ニ益アリー軍記と史学の関係を探る』教育評論社、2024年
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の主要テーマが大坂市所在の真宗寺院の史料調査・整理・分析であるが、現在まで新型コロナの感染拡大地域である大阪市に近寄れない状況が続いており、安全性を配慮して、現地大阪市で史料調査を実施できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナが5類に移行したため、本年度は、これまでの遅れを巻きけかえすべく、さらに大阪市の寺院調査を積極的に実施していく予定である。現在は、本願寺史料研究所(京都市)所蔵史料および採訪写真史料より、大阪関係史料を収集する。また、中近世社会において、山形(東北)の真宗寺院がお京都・大坂(大阪)と深く結びついていたことを踏まえ、山形県(東北地域)での真宗寺院の調査にも取り組む。さらに、調査結果を分析し結論を見いだす方向に進む。そして研究成果を少しずつでも講演会・論文などで発表していく。
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Causes of Carryover |
研究テーマが大阪市の真宗寺院所蔵史料研究であるが、本年度は新型コロナ5類移行にともない、その遅れた分を取り返すため、大阪市に積極的に調査へ赴いた。しかし、新型コロナの影響で遅れた研究状況を取り戻すことはやはり難しく、当初の予定通りに研究は進めにくく、そのため、調査の旅費などの予算をうまく使えなかった。
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