2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K01315
|
Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
有賀 誠 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 教授 (90531765)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松元 雅和 日本大学, 法学部, 教授 (00528929)
伊藤 恭彦 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (30223192)
上原 賢司 藤女子大学, 文学部, 准教授 (40826179)
施 光恒 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (70372753)
田上 孝一 立正大学, 人文科学研究所, 研究員 (70646603)
松井 暁 専修大学, 経済学部, 教授 (90238931)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | コスモポリタニズム / グローバリゼーション / ローカリズム / 人新世 / 感染症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、環境問題等、国民国家という従来の枠組みが、それを解くのに適していない問題が噴出する中で、「コスモポリタニズム」という歴史ある思想に、もう一度、光を当て、そのポテンシャルを最大限に引き出すことを目指している。 共同研究開始の初年度に当たる2021年度は、上記の目標に向けての足固めをする年度となった。具体的には、各研究分担者が、今後の研究の土台となる文献の収集、整理に多くの時間を費やした。 本来であれば、年度内に一度は、研究分担者が直接集まって、それぞれの研究の進捗状況について、情報交換を行う機会を持ちたいところではあったが、コロナ禍のため、残念ながら、それはかなわなかった。しかし、幸いなことに、本共同研究の母体は、隔月で開かれている「現代規範理論研究会」であり、同研究会は、リモートで開催を継続していたため、ゲストスピーカーによる報告とディスカッションが終了した後の限られた時間ではあったが、研究分担者は、隔月で、簡単な情報交換をすることができた。 また、同研究会でお呼びしたゲストスピーカーからは、「コスモポリタニズム」それ自体をテーマにした報告ではないケースでも、関連領域から大変示唆的な知見を聴取することができた。 コロナ禍は、共同研究の進行にとっては、もちろんマイナスの側面が大きいのだが、研究分担者相互のリモートでの会話の中でも、コロナ禍の急速な世界大の広がりは、それ自体が、国民国家単位の対処に限界のあることを示しており、「コスモポリタニズム」という切り口から取り組むべき問題であるということ話も出ており、今後、研究に取り込むことも考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍にあって、対面での会合を持つことができず、同じパートを担当する者同士が、相互の研究の進捗状況を擦り合わせたり、アドバイスし合ったりする機会を十分に持つことがではなかった。 また、初年度は、各分担者が、それぞれ、共同研究開始以前に取り組んでいたテーマを先に公刊しておく必要もあったため、基本的には共同研究のための下調べに終始することとなった。
|
Strategy for Future Research Activity |
感染状況を慎重に勘案しながらになるが、今後は、可能な限り、対面での研究会を開催し、研究分担者が研究の進捗状況を報告する機会を持ちたいと考えている。 また、「現代規範理論研究会」の場を活用して、多様なゲストスピーカーを招き、「コスモポリタニズム」に関連するが、研究分担者だけではカバーしきれない領域の知見をも積極的に取り込みたい。
|
Causes of Carryover |
本共同研究は、「現代規範理論研究会」を母体としている。同研究会は、隔月で、研究会を開催し、全国から意欲的な研究者を招聘し、ゲストスピーカーとして研究報告をしてもらっている。本来なら、ゲストスピーカーの交通費、宿泊費、謝金に多くの金額を充てたいと考えていたが、コロナ禍のため対面での研究会の開催を断念せざるを得ず、リモート開催となった。そのため、交通費、宿泊費の出費がなかったことが、次年度使用額が生じた大きな原因である。 次年度は、感染状況を勘案しながらではあるが、対面での研究会の開催を活発化し、そのための費用として使いたい。また、私自身も、初年度は、論文単位の資料の収集が中心であったため、物品費も使用しないままになったが、次年度は、書籍の収集を積極的にしていく予定である。
|
Research Products
(11 results)